2009年10月03日

海外インタビュー:10月29日発売『ベヨネッタ』

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10月29日発売『ベヨネッタ』。ご存知の通り、この10月15日にWii版でリリースされる、あの『大神』を制作した主要スタッフが設立した制作会社プラチナ・ゲームズの最新RPGです。

ストーリーはと言いますと。
数百年の時を超え、棺桶から現代に蘇った魔女、ベヨネッタ。記憶喪失の彼女に唯一残されていたのは「魔女の力」のみ。これを頼りに、記憶を手繰り寄せながら、襲い来る天使と闘い、さまざまな出会いを経て、ヨーロッパの辺境「ヴィグリッド」へと向かうという冒険譚。……この、天使と闘うっていうのが面白いなあと。しかも拳銃で。もう峰不二子並みのエロ悪さが漂っております。

他キャラクターもかなり良い格好いいです。公式サイトはこちら

↓左から、ジャンヌ、セレッサ、ルカ。
ジャンヌ:ベヨネッタのライバル魔女。
セレッサ:ベヨネッタをマミーと呼ぶ謎の少女。
ルカ:ベヨネッタを付け回すジャーナリスト。

しかし、『ベヨネッタ』の女性キャラは全員、なぜ眼鏡なのか…。


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↓昨日もご紹介した東京ゲームショウの『ベヨネッタ』最新トレイラー。すごく好きなトレイラーです。古き良きハリウッド映画的雰囲気を感じるのはどうしてなんだろう…。芝居の見栄の切り方かなあ…。

TGS 09: Bayonetta Trailer



そんなわけで前置きはこのぐらいにしまして、本日は『ベヨネッタ』のディレクターのインタビューでございます。


『べヨネッタ』、お目見え!
バイオ・ハザード2』、『デビル・メイ・クライ』、『ビューティフル・ジョー』、『大神』のディレクターが『ベヨネッタ』のセクシーさ、ファン・サービス、そうして善の力との闘いについて語る。


神谷英樹は、日本のゲーム開発現場では一つの伝説だ。なによりも、最初の『バイオ・ハザード』のプロデューサーであり、2作目のディレクターであり、『デビル・メイ・クライ』や『ビューティフル・ジョー』、『大神』といった画期的な作品を監督した人物である。刺激的発想に富むデザイナーなのだ。IGNは幸運にも、東京ゲームショウで彼と、そして『ベヨネッタ』のプロデューサー、橋本祐介と同席するチャンスを得られた。橋本もまた、このゲーム業界のベテランであり、『バイオ・ハザード』、『デビル・メイ・クライ』から『バイオハザード4』、『ゴッドハンド』といった作品の開発に参加してきた人物である。

我々の話は自然に、もうすぐリリースされるプラチナ・ゲームズのアクション・ゲーム、『ベヨネッタ』に及んだ。『デビル・メイ・クライ』が試みたサード・パーソン戦闘モデルの進化のように、必ずしも、あえてゲームプレイの鋳型を打ち壊す必要はないとはいえ、スタイルでも派手さにおいても、あらゆる面で、このゲームが、顎が床につくほどに驚くべきことを成し遂げたことを否定はできない。このゲームは稲妻のように速く、ワイルドにデザインされたビジュアルはまさに眼福であり、……さまざまな質問をしたくなってしまう。この髪を、どうやってこれほどきっちりとデザインやゲームプレイに組み込んだか? なぜ天使の後光を吹き飛ばすような魔女にしたのか? …こうした質問の答えがここにある。

IGN:『ベヨネッタ』のキャラクターの核となるコンセプトがどのようにして生まれたのか興味があるのですが。……特に、髪のモチーフについて。

神谷:核心的なことを言えば、髪がゲームの中でどう生きるかというと、ゲームをプレイしている間中、キャラクターの肉体的な動きや強調したり、見せたりするためのものなんですね。ダンテも、ジョーもそうです。ダンテの場合、コートを着てますから、ゲーム中ずっと彼が動くたびにコートが揺れるわけです。こういうのは、アクションを強調するためのもので、ゲームに直感的な見栄えや感覚を与えてくれます。同じように、ジョーのスカーフは彼が動き回るとひらひら流れる。これと同じです。ベヨネッタは、美女ですから、長く流れるような髪なんですよ。

当初は、どうだったかというと。……彼女の髪は背後で流れていました。彼女が動くと、背後ですうっと流れて、ゲーム中の彼女のアクロバティックな動きを大変に強調していたわけです。ところが、欠点として、髪が背後で流れるせいで彼女の体のほとんどがはっきり見えなくなってしまう。なので、机に戻って考えました。パッと見てわかる動きをどうやれば表現できるか。ああいうふうに見せられて、かつ彼女の体全体がわかる方法。見せたいものすべてをどうやったら見せられるのか。

それで、髪は、彼女のバトル・スーツになりながら、体の周りを流れるようにしたんです。彼女の両腕からも流れるように落ちるように。そうすれば、動きを強調できる。目的を果たせるわけです。とはいえ、おかげでコスチューム全体、キャラクターの外観をかなり大幅に変えなきゃいけなかった。で、考えました。いっそのこと完全に裸だったらどうだろう。彼女の髪が体の周りを流れながら、スーツになるってのは?

これとは別に、髪をある種の攻撃の手段に使いたいという考えもありました。彼女の髪は魔女、そうして美しい女としての力の源であり、これを、モンスター的な手足や悪魔を召喚するのに使いたいなあと。この考えはすでにあったので、コスチュームに詰まったときに、これを持ち出してきたわけです。で、巨大な悪魔を召喚するのに使うとなると、当然、彼女の体はどうするんだということになる。なので、髪が離れる瞬間、ちょっと彼女の裸が見えることになる。その後、パシっと元位置に戻る。2つの別々のアイディアが、自然に一つの流れになったということなんです。

IGN:同時に、とても良いファン・サービスにもなったわけですね。トレイラーを見たり、ゲームをプレイしたりしていると、これは大きな要素だと思います。デザインの際、ファン・サービスはどの程度に重要ですか?

神谷:とても良いポイントです。そうですね、結果、ファン・サービスにはなりましたが、作りたいものをきっちりいっしょにしたら自然にこういう結果になったっていうことなんですよ。自然発生的に物凄く良いファン・サービスが生まれたんです。別段、ここらでファン・サービスしとくかって思ってやったわけじゃないですよ。作りたいものを作ったら、オマケでこうなったんですね、基本的に。

橋本:それと、このキャラクターのイメージはセクシーな女性なんです。主役が女性となれば、必然的にスーパーセクシーなキャラクターになります。当然の流れというか。それで、この流れで、こういう考えの中で、次はじゃあ、セクシーってどういうことだってことですよね。

日本のゲームの大きな傾向としては、間違いなくセクシーさっていうのは胸の大きさです。どれだけ大きいかです。胸の谷間がどれだけあるか。それが、セクシーさの定義になる。ただ、ベヨネッタの場合、僕はそういうふうには思わなかった。……それは僕の個人的な趣味ではないし、ベヨネッタにふさわしいとも思わなかったんです。

何ならベヨネッタにふさわしいのか? ベヨネッタを見ればすぐわかると思うんですが、彼女は胸はたいしたことない。……大きな胸をもってるってだけのゲームじゃ意味がない。できるだけ肌を露出させることでもないし、胸のサイズでもない。僕にとっては、セクシーさの核にあるものって、想像力を掻き立てる何かなんです。セクシーな神秘性があること。単純に胸があるって話ではありません。

インタビューに同席した人物から:主人公と蝶たちの関係についてお願いします(訳注:ベヨネッタがジャンプすると背中に黒い蝶の羽が生えます)。

神谷:主役は女性なので、できるだけそれを強調したかったわけです。他にも現代風なアクション・ゲームはたくさんあると思うんですが、サード・パーソン・シューティングとかは、荒々しくて雑な男が出てきますよね。あの手のものは、野蛮で、怪物じみてて、暗い世界のイメージになりがちです。これに対して、ベヨネッタは、スレンダーで、セクシーで、エレガントな女性。だから、他のキャラクターとは違うってことを見せたいし、強調したくなるでしょ。

もうご覧になったかもしれませんが、蝶のモチーフもそうですが、ベヨネッタがダメージを食らうと、血が飛び散るかわりに、バラの花びらが彼女から落ちる。ターゲットの焦点板は唇のマークです。キスマークですね。そうする必要が本当にあったかって? いえ。でも、僕たちは、いろいろといじって、できるだけ彼女が女性であることを強調して、際立たせるような、ささやかなものをたくさん取り込もうと思ったんです。

それに、彼女は美女です。魔女でもある。闇の世界と契約もしてるし、悪魔…ああいう、彼女の命令に従う巨大な怪物を使役したりもする。醜いモンスターじみた悪魔とは似ても似つかぬ美しい女性なのに、彼らを召喚する。同位置に置いたときに、この差が強調されるようにしたかった。彼女が、例えば、Wicked Weavesっていうデカいパンチを出すとき、よく見ると、巨大な拳の手の裏に蝶がいるんですよ。彼女の影も実際に蝶の形になります。こういうものがたくさんあります。この種のゲームを制作するのに必ずしも必要ではないのでしょうが、これがベヨネッタを彼女らしくしてるし、彼女にユニークなペルソナを与えて、女性らしさや男性とは違うってことを強調しています。

IGN:闇の世界のための仕事の話になりますが、魔女として天使と闘うというのは面白い逆転ですよね。どういう意図があるのですか?

神谷:制作に着手したときは、そうですね、ベヨネッタがどんなキャラクターなのか、どういうキャラクターを作りたいのかと考えて、すぐにわかったのは、なにか超人的なものをやりたいなあと。普通の人間の普通の能力を超えたもの、非凡なものを。なので、何ができるかな、どうやったらいいかなって考えて、特殊な力をもたせよう、むしろ闇の力を使えたらどうかなって思いました。良い人間である必要もないしなあ、と。じゃあ、彼女は悪魔の力を召喚できることにしよう。……これが彼女の力の源ですね。

これが結構よさそうに思えたので、次に、…彼女がどんな世界に住むのか、どんな敵と闘うのかを考えました。ダンテに近いもの、…例えば、ダンテは半分悪魔で、悪魔と闘います。これはすでにやったわけです。どんな敵と戦わせるかはチーム内で、何度も話し合ったんですよ。悪魔より強いものってなんだ?そしたら、誰かが、天使と闘うのはどうだって言ったんです。天使は悪魔より強いだろ?って。これにみんな、ピンっときたわけです。というのは、…敵が神なら、本当に神を倒せるのか? 善良なやつらと闘うなんて、究極の立ち位置じゃないか?って思いまして。ので、この善対悪、闇対光という逆転はすごくさっさと決まりましたよ。

IGN:ということは、神がラスボス?

橋本:(笑)ゲームをやればわかりますよ。●



セクシーさの定義、………いや、それはメガネもですよねって、ちょっとだけですが思いました。


それと。……天使と闘うという設定は海外ではネックにならないのかなあと一瞬、思いましたが、英語ボイスに日本語字幕から見ても、最初から海外ターゲットだと思うので、……そのあたりはすでに考えてらっしゃるんでしょうな。

実際、ベヨネッタはIGNのキャラクター・プロフィールで、発売前だというのに 9.8という高得点です。ちなみに、『FF XIII』のライトニングが9.3。


<追記>神山→神谷、でございます。毎度毎度お世話になります。ありがとうございました。


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posted by gyanko at 21:00 | Comment(10) | TrackBack(0) | ゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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