2010年04月09日

海外記事 - 外国人ライターが見た日本のヤクザ その2-

一昨日の記事についたコメントのご紹介です。
では、早速。


■良い仕事に思えるし、政府がちゃんと提供できていないサービスの穴を埋めて、社会を円滑に動かしてるようにも思えるな。

■Jake Adelsteinの本を読んだよ。本当に面白かった。このインタビュー・シリーズはグレートだ。

■暴力や売春、薬の売買、恐喝、強要。こういうものがないのなら、ヤクザは凄いものみたいだな。

■「伝統的価値観を奨励する」っていう言葉が、私が思いこんでた意味とはまるで違ってるのが面白い。奴隷制度、王の神権、女性の男性への服従みたいな「伝統的価値観」をゆっくりと打ち負かしながら、文明はこの数世紀進んできたんだけどなあ。

■ドラッグだとか人身売買のことをのぞけば、ヤクザってronin(浪人)みたいだね。昔、主をもたない侍は、村とかを守る仕事に雇われてたんだ。

■非主流派の極右にヤクザが関与しているらしいってことを考えると、多くのヤクザがステータスが低い人たちであったり、人種が入り混じった人たちだっていうのが余計に興味深いよね。

90年代の終わりに奈良に住んでたんだが、拡声器で日本社会への外国の影響を非難しながら、海軍の旗をはためかせて走っているバンをよく見かけたよ。彼らが組織犯罪に関係してるって言う人は多かったな。

あからさまにヤクザ関係だってわかる人にも何人か会ったことあるよ(パンチパーマ、キャデラック、アロハ・シャツ)。Gaijin(外人)に対してすっごくオープンっていうだけじゃなくて、彼ら自身の出自もミックスだって言われてる人たちだった。
山口組と中野会が抗争中だった時代の話。

■Adelsteinがこのサイトとコラボするなんてうれしい。『Tokyo Vice』を読んだけど、面白かった。暗い話とユーモラスな話が交互に語られるんだ。それに、Adelsteinには、良いストーリーを語るっていう素晴らしい才能がある。このサイトにとってはグレートなソースになるハッピーな変り種だよね。つまりさ、たくさんのオタクが日本へ引っ越そうって考えてるけど、Adelsteinは実際に行ったし、やった人だってこと。すごいキャリアだってもってる。Adelsteinの略歴は、彼が書くストーリーに負けないぐらい面白いからね。楽しみにしてるよ!

■90年代初期に日本に家族で住んでた。知ってるドイツ人一家がいて、彼らの隣にヤクザの親分が住んでた。子守してくれたって、子どもの。
地区の花火大会かなんかで、10代のチンピラのグループといっしょにいたら、小指のない男に穏やかな感じで叱られたこともあったな。
日本は本当に面白い国だよ。

■ブルックリンのマフィアが住む地区の近隣で育った友達がいてさ。彼女も、マフィアが街の安全を守ってるっていう、この記事と同じような考え方。10代の女の子なんだけど、近所で勝手に犯罪を犯そうなんてやつはいないから、一人で夜中に歩くのだって怖くないって言ってるよ。

■ヤクザのおかげで街の犯罪率が低いっていうのが面白いよ。平和になる前の北アイルランドも似たような状況だと感じてた。街の犯罪率はあれから徐々に上がって、今はイギリスの他の場所と似たようなものかもしれない。

■引き込まれる記事だ。
社会善のために悪徳を許容した昔の法王の話を思い出した。

ここカリフォルニアでは、ストリート・ギャングにこういう調整効果はない。やつらにリーダーはいないし、お互いに争っているからね。メキシコは統率されているみたいだけど。

日本の末端ビジネスに人種が関わってるというのが興味深いよ。もっと興味深いのが、ヤクザに多少の名誉があるってことだ。
アメリカには、この記事で指摘されている法律がぜんぶ揃ってる。だから、僕たちはギャングを自警団として見ることなく、縮退させていった。でも、アイデンティティだとか本物っぽさを求める人間のさがのせいで、ギャングスター文化には今もどっぷりはまってるけどね。

ギャングは伝統的価値観を奨励なんかしない。1つには、ギャングの正当性を僕たちが全否定してるからってのもある。警察も含めて、僕たちはお互いを役に立たないものにしあって得意がってるんだよな。

■大学院の講義で仲が良いのが日本から来たやつなんだ。彼の話を聞いてると、犯罪率の低さとか個人の安全を実感できるっていうのは、ヤクザとすごく関係があることじゃないかって気がする。彼の言い方だと、ヤクザが犯罪を独占してて、誰も彼らのビジネスに割って入ろうとしない。だから、犯罪を犯す人がいない、みたいなね。いかがわしい商売に関わらない限り、完全に気分良く暮らせるってこと。

これ、彼があっちこっちでちらほら言ってたことを総合して感じた印象だから、間違ってたら訂正してほしい。

■うーん。………他の仕事の仕方を見てると、ヤクザが売春婦をリクルートするやり方って、正確には合意じゃないし、フリーセックス的なものでもないし、やんわりと言ってきかせるなんてものでもないんじゃないかって気がする。間違ってるかもしれないけど、他のことで恐喝したり強要したり進んでするなら、売春にだってそうやるんじゃないかな。で、売春を強要されるっていうのは、レイプであり、奴隷制といっしょだよね。昔ながらの脅迫よりタチが悪い。

ドラッグについても同じ。地下室で、マッシュルームやLSDを作ってるやつが、それを友達に売るってんなら良い、オレ的には。でも、強要と暴力を使って、数百万ドルを動かす組織犯罪はダメだ。特定の商品がダメて話じゃない、方法論ね。

■ヤクザは、日本の産業の最も汚い部分を運営、維持する担当だ。やつらは汚れた手をどこにでも突っ込む。オレが日本で長いこと暮らせなかった大きな理由はそれだ。……あの極悪連中と出くわすのはものすごく簡単なことなんだよ。

政治家、警官、判事……みんなヤクザに雇われてる。日本っていう国の誠実な評判に、ダークで腐臭のする汚点をつけてる。何年も日本に住んでた人間から、みんなにこの言葉を送るよ。ヤクザは、日本を弱く痛ましいものに見せるだけだ。強くなど見せない。

それと、赤ちゃんギャングスター?Baka janai no? オレはオーストラリアのバイキーズ(オレたちの国のヤクザ)もそんなに好きじゃないけど、少なくともやつらのほうが、もっとそれらしい暴力団のイメージがあるし、政治家や警官みんなとねんごろにはならないからね。

■少しであっても、ヤクザに関して出回ってるフィクションに反撃する事実を人が書いてくれるのはけっこうなことだ。
力のある人物に性癖があるって話は、驚くようなことでもないよ。赤ちゃんプレイをやってる西欧の会社のお偉いさんなんていっぱいいる。

■まず最初に。ヤクザは実際普通の人に迷惑をかけてるよ。ヤクザは、飲み屋から食い扶持を稼ぐ。その飲み屋は客に払えないような料金を請求して、払えなければ高利貸しへ引きずっていく。katagi ni meiwaku wo kakenai(カタギに迷惑をかけない)は、アパートのドアを地元の集金人に蹴り上げられてる不運なやつを見た人が、自分に言い聞かせる言葉だ。

次に、ヤクザは今、組員数が減ってきている。東京では、外から人が流入してきてるけど、元からある東京の組では人員が少なくて、それを止められない。

最後に。イタリアのマフィア同様、戦後に共産主義の脅威を避けるため、政治家とマフィアを切り離せないものにする政治的な操作があったんだよ。

当初は、退陣させられた軍国主義者への潜在的な共感といっしょに、政府内の右翼を根絶しようとしていたんだけど、180度の転換があって左翼が根絶されて、右翼が蘇ったんだな。

■ヤクザには手綱をつけなきゃならないとは思う。でも、盗聴を簡単にできるようにすることが、手綱になるとは思えない。

■このまま物事が悪くなってく一方なら、アメリカに住む人たちは、ヤクザより、むしろトン(訳注:在米中国人の秘密組織、暴力団)を作る必要があるんじゃないかなあって思ったよ。

■僕はプロビデンスに住んでるんだけど、組織犯罪がときとして社会にとって恩恵になりうるってことは理解してるよ。起こるであろう違法なやりとりを抑える1つの方法だよね。
ヤクザは、その恩恵の完璧な1例で、犯罪組織を維持するのに必要な正義に根ざしてる。少なくとも、過去そうだったんだ。

ただ、チャイルド・ポルノを扱ってる組織は我慢できない。ヤクザがやりそうなことで、これ以上に悪いことがあると思えない。無垢な中学生を拉致してるとしたら、「カタギに迷惑をかけない」じゃなくなるよ。

■インドの大学で80年代の最悪の事例をいくつかケース・スタディしたときのことを思い出す。ヤクザの役割は、そのケース・スタディのギャングと同じだよ。彼らは、地域の住人を保護し、安全を確保する。そうやって、安心感を与えてから、ドラッグを売るんだよ。

■すべての犯罪者は負け犬だろ?ヤクザだって違いはない。やつらは、金を稼ぐために盗み、奪い、悪いことをする。落伍者と思われてしかるべきやつらだ。●



Wikipediaを読んでいたら、ヤクザの語源についてもう少し詳細な面白い記述がありました。

「花札を使った三枚(またはおいちょかぶ)という博奕では、3枚札を引いて合計値の一の位の大小を競う。8・9の目が出れば17となり、一般的な常識人にとっては“7”の場合「もう一枚めくる」事はしないのだが、投機的で射幸心が強く、且つ非常識な輩は そこで「更に一枚を引く」。

果たして結果、“3”を引いてしまい、最悪最低の得点である“0(8+9+3=0)”となってしまう。この様な行動パターンや人生設計が「極道モノ(ヤクザ)」の生き様そのものであり象徴的なのである。」


手が込んだ設定ですなあ。



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↓『フェルマーの最終定理』は、17世紀以来の謎とされたこの定理に関わった数学者たちを語った本(日本人数学者が数人出てまいります)。小難しい定理そのものより、人間ドラマに焦点が当てられており、一気に読めた1冊でございます。

   
タグ:ヤクザ
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2010年04月07日

海外記事 - 外国人ライターが見た日本のヤクザ -

本日の記事はこちら。転載先がこちらです。

この記事は、日本の闇社会を描いた『Tokyo Vice: An American Reporter on the Police Beat in Japan』の著者、Jake AdelsteinへのQ&Aの形式で行われたもの。

Tokyo Vice: An American Reporter on the Police Beat in Japan


ヤクザの政治学:Jake Adelstein Q&A パート2

『Tokyo Vice』の著者、Jake AdelsteinへのQ&Aシリーズの第2回は、ヤクザに関する基礎的な質問に答えてもらうことにした。なぜ人はヤクザになるのか。ヤクザはどのように動いているのか。日本のメインストリームの文化にどれだけの影響力があるのか。
これを読めば、なぜ自発的に自分たちの子どもをヤクザのところへ送り込む親たちがいるのか、無害に思えるITの仕事によってどんなふうに人が犯罪の人生へと巻き込まれてしまうのかがわかるだろう。

パート1では、日本で犯罪の鼓動をリポートしているAdelstein自身のもっと私的な体験を読むことができる。こちら


人はなぜヤクザになるんでしょう?

ヤクザは通常、日本社会のはみ出し者です。ヤクザという言葉自体が、賭け事での負け手札、8、9、3(ヤクザ)から来ていて、これは最悪の手札なんですね。そこから行くと、彼らが自身をヤクザと呼ぶのは、自らを負け犬と称していることになり、これは大変に自己卑下をしている用語だということになります。

西日本では、今なお部落差別がたくさん残っています。ある地域の出身者を劣っていて、ダーティで、不浄であると考える人たちがいるということです。こうした差別のせいで、韓国系日本人のヤクザもたくさんいますね。よくはなってきていますが、過去には、韓国系日本人が選べる仕事といえば、パチンコ、焼肉店、セックス・クラブ、それかヤクザだったんです。

ヤクザの中には、基本的に非常に小さなホーム・セキュリティの仕事を営んでいるだけの普通の人たちもいます。近隣のバーやクラブからお金を集めて、その代わりにサービスを提供する。手に負えない客がいれば、警察を呼ばずとも彼らが追い出してくれますし、ツケを払わない人がいれば、彼らが家まで行って金を払うように丁重に頼んでくれるわけです。

ヤクザは、破綻した家庭で育った人たちなんでしょうか?

そうとは限りませんね。彼らの多くは裕福な家庭で育っています。…警察官や公務員の息子のようなね。僕のボディガードであり、元ヤクザの親分だった望月さんの祖父は警察官ですし、父親はずっと行政機関で働いていました。

両親が子どもの薬物使用を心配して、子どもを地元のヤクザだとか、それに近い人のところに連れて行ったりする場合もあったんですよ。彼らは子どもたちに、体でわからせて薬と手を切らせ、一人前の男にするんです。彼らがそういうことをするから、子どもたちはその後、ヤクザになっていったわけです。

でも、それは確実に、両親が望んでいたことではなかったと思いますが。

そうですが、少なくとも彼らの子どもたちは薬に手を染めてはいない、そうでしょう?仕事もある。実際、普通の人たちの多くが、問題を解決するためにヤクザのところへ行くんです。日本では、民事訴訟は終わるまでに永遠といっていい時間がかかる。そのうえ、裁判に勝ったときですら、誰もそれを強制できない。

…あなたから金を借りている男がいて、支払いをしようとしない。警察は、その男の資産の差し押さえなんかやってくれやしません。誰かに金を貸していたり、民事的な争いごとになっているときは、ヤクザが、あなたを不当に扱った人物から金を取り返し、半分を取ります。あなたに残るのは半分ですが、手っ取り早い。

ヤクザに関して、私たちがなにか誤解していることってありますか?

望月さんは、子どもに対して素晴らしい父親です。信じられないほど忍耐強く、子どもに決して声を荒げません。ヤクザの中には、子どもがヤクザにならない人たちもいます。中には、チャリティ活動を行い、児童養護施設などに寄付をする人たちもいる。稀ではあるんですが、こういうことがいつも僕には驚きです。

僕が驚いたことは他に、休日に家でくつろぐときは、彼らがミッキーマウスのTシャツにスエットパンツをはいてることですかね。僕にしたら、ワオですよ。家でそんな格好をしてるなんて想像もしませんでしたから。
赤ちゃんプレイが大好きなヤクザの親分も知ってますよ。赤ちゃんみたいにおむつをつけて、女性のおっぱいを吸うんです。強面の男が楽しみでこんなことをするのかって思いましたね。

望月さんの話を聞いていると、彼は完全にまともな人だと思えます。どうして彼はヤクザになったんですか?

興奮とスリル、それから女たちとの約束。彼は、ソープランドという日本の合法売春宿に巨額の借金がありました。払えなくなるまで、ツケをためてたんですよ。金の工面をしているときに、ソープランドのオーナーのヤクザが「お前、ここで働けばどうだ、金を返せるぞ」ときたんです。

今、いろんなことが起こってます。大学を卒業して、立ち上げたばかりのITの会社で働いてみたら、そこはヤクザの資金源だったとかね。
ヤクザはこうです。こいつは出来るな。金を稼ぐ。オレたちのところで使えるかもしれん。
そうなると、彼らはあなたにこう言ってくるわけです。メンバーにならないか?企業舎弟(訳注:暴力団の構成員や暴力団周辺者(準構成員)が、資金獲得(シノギ)のために経営する企業・及びその役員や従業員(Wikipedia))にしてやるよ。事務所の掃除を2年もやったり、電話に出たりする必要はないぞ。終身雇用だしな!
ヤクザの評判を知ってるわけですから、大概の人は、断るのも怖くてためらってしまいます。大きなトンネル会社をどう動かすかをわかってる人となれば、手を引かせてもらうのは、まあ、難しいでしょうね。

ヤクザは成り行き任せで人を殺したりするのですか?

伝統的なヤクザの価値観は、katagi ni meiwaku wo kakenai(カタギに迷惑をかけない)。普通の市民に迷惑をかけてはならないんです。ヤクザのところで、賭け事をしたり、薬やセックスをやったりはできます。それがヤクザのビジネスですから。でも、一般人のことはほっておくんですよ。強盗、泥棒、引ったくりはやりませんし、強姦もしない。

でも、これはもう今は当てはまりません。今はなんでも金なんです。実力社会の伝統的なシステムを支えていた考え方がもうなくなっています。力へ通じる道だって金で買える。
かつての古典的なヤクザの道は、底辺からのスタートだった。それがどんな仕事であれね。高利貸し、売春、薬物売買、恐喝、…ヤクザのスタンダードなものならなんであれ。
最終的には、ヤクザの抗争になる。対立する組のメンバーを撃ち殺し、刑務所へ行く。10年で出所したあかつきには、前より良い給料で肩書きも良いわけです。

ですが、ヤクザ抗争が下火になり、組織は、株価操作だとか、トンネル会社となる上場企業の経営といった金融犯罪へ動いていて、名誉より資金に価値がおかれてきてるんです。かつては、ヤクザの行動規範に則って生きることには、褒賞金が支払われたものだった。でも、今は誰もそんなものを気にしていません。

現在日本のビジネスにヤクザはどう関わっているのでしょう?

金融市場では、上場企業の約20%がヤクザとかなり関係していると言ってもいいと私は考えています。街で100袋の薬を売るより、100万株を売買させたほうがたくさん金が稼げますからね。

政治との関係は?

自民党はヤクザの金で設立されました。元首相の小泉の祖父は、稲川会のメンバーで、手首までの全身に刺青を入れてますよ。90年代に書かれた雑誌記事によれば、現・金融・郵政担当相の亀井静香は、ヤクザの仕手筋から40万ドルを受け取っていますし、高利貸しの帝王から献金を受けているのも確かです。

ポップ・カルチャーではどうでしょう?

娯楽産業でヤクザが運営している部分は大きいですね。バカな警官が、2007年に後藤組に関する警視庁のファイルをすべてリークしてしまったことがあります。バーニング・プロダクションという、日本で最も力のあるプロダクションの1つが、組織犯罪のトンネル会社として挙げられていたんです。
まあ、これは日本のメディアはどこも書かないでしょうけど。だって、バーニングのスターたちと関われなくなってしまいますから。マフィアがすべてに大きな力をもっていた、50年代のハリウッドのようなものですね。

変わっていくと思いますか?日本はヤクザのいない社会になるんでしょうか。

そのためには、日本に必要なものがいくつかあります。犯罪共謀に関する法律を作らざるをえないでしょう。これを作れば、彼らの下の人間が犯した犯罪でトップの人間を起訴できます。司法取引もやらざるをえませんね。これで、下の人間が上の人間を密告できるようになる。
それから、証人を保護するプログラムです。密告者が刑務所から出たとたんに殺されたりしないように。通信傍受に関する法律も必要です。盗聴できるように。通信傍受に関する法律は今非常に厳しくて、ほとんど行われていないんです。

こうしたものがすべて整えば、日本はヤクザを排除できるかもしれません。まあ、地下にもぐるでしょうけれど、二度とこうした力はもてなくなるんじゃないでしょうか。

今、ヤクザが力をもっている理由の1つには、彼らが隠し立てをしていないという点ですね。山口組の本部はGoogleマップで見れますよ。稲川会の事務所はリッツカールトンの真向かいです。毎年、警察庁は、名前と住所入りで22の組織犯罪のリストを発表しています。彼らが誰なのか、どこにいるのかは謎なんかではありません。

変化を妨げているものは何なのでしょう?

政治家です。犯罪共謀法案を彼らは成立させたくない。脛にキズをもたない政治家はいないと僕は考えています。政治家が組織犯罪を槍玉に上げはじめたら、…長崎市長のように殺されることはないにしても、その政治家の評判をつぶしにかかってくるでしょうから。

こういうこともあります。日本人はどこかでヤクザが好きです。憧れを感じている。ヤクザに関する映画もあれば、マンガもある、ファン雑誌もある。……ヤクザは文化の一部なんです。ヤクザとは、伝統的価値観を奨励している人たちなんです。

日本の街での犯罪率が低い理由の1つには、ヤクザがとてもいい用心棒になってるということがあります。ヤクザが商売をやったり、保護料をもらっている地区周辺では、襲われて金を奪われる人を見ることはないでしょう。ヤクザにすれば、その地区にきてお金を使うのが怖いなんて思ってもらいたくないですからね。
ヤクザは第二の警官部隊であり、その意味では、日本社会で価値のある役割を果たしているわけです。


これから数ヶ月にわたって、Jake Adelsteinとのコラボで、当サイト独占のヤクザ・ストーリーをお届けする予定だ。数週間内に、Adelstein、彼のヤクザの友達といっしょに裏の世界へ入って、ゲームをやったり、コンピューターを使ったり、体の部位を切断したりという、ヤクザの普段の暮らしぶりを見てくるつもりでいる。お見逃しなく!●



ヤクザとは、伝統的価値観を奨励している人たち。これは、ある意味、なるほどなあと思いました。娯楽製品の題材にヤクザが決して少なくないのは、仁義だとか義理だとか、失われていく日本の古い価値観に郷愁を感じるせいかもしれません。


とはいいつつも。「小さなホーム・セキュリティの仕事を営んでいるだけの普通の人たち」は、要は世に言う「みかじめ料」をもらっている人たちのことだと思うのですが、それは本当に普通の人たちなのだろうかだとか。
子どもの問題を解決するためにヤクザのところへ、金を返してもらえなかったらヤクザのところへ、普通の人が本当に行くのだろうかとか。疑問果てしなく…。

取材の過程で、ボディガードになった元ヤクザの親分に親しみ、あるいは尊敬の念を抱くに至り、親分のものの見方に影響を受けている部分が出てきたとしても、変ではないかなあと率直なところ感じました。


明後日はこの記事についたコメントをお送りいたします。



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タグ:ヤクザ
posted by gyanko at 18:00 | Comment(115) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月06日

海外の反応 - 『北斗の拳』は男らしい!-

北斗無双』が初週38万本と好調の昨今、GAMESPOTの今週の日本の売上の記事をお送りしようかと思ったのですが、コメントの集まりが芳しくなく断念。

とは言いつつも、『北斗の拳』といえば、かつて海外でも大ヒットした作品。本日はこちらの動画から。題しまして「『北斗の拳』、最高に男らしい映画!」。


FIST OF THE NORTH STAR MANLIEST MOVIE EVER!!!



再生回数、18,613回。コメント数、114件。この動画の人気が最も高い地域はこちら↓。ギリシャブルガリアが熱いようです。

hokuto.png

■うわー、『北斗の拳』だ!史上最も男らしい男の一人として、ここで宣言しよう。これは史上最高に男らしい映画である!(+9)

■「花なぞない!!!!」(+7)(動画中の英語の吹き替え台詞ですが、オリジナルでの言い回しを調べられませんでした。)

■男らしい!!

■誰か、5:19のところの歌のタイトルわかる?

■↑この歌、『HEART OF MADNESS』だよ。かなり確か。(+3)

■これを、これまで最も男らしい映画として認める。(+5)

■うん。僕が最初に見たマンガであり、アニメだ。(+2)

■この動画を上げたやつは、宇宙とは何かをよくわかってると思うね。

■意味のない言葉より、拳で問題解決。これぞ男のやり方!銃なんてオカマが使うもの、本当の男は拳を使う!この映画の中に、どれほど多くの男らしさの例が挙げられていることか、数え切れん。(+13)

■ラオウ「オレの力は前より強くなっている。誰もオレの前に立ちはだかることはできない…」
僕「ケンシロウ以外はね!」
ラオウ「……黙れ」(+4)

■お前のデブった体に別れを言うんだな。お前はもう死んでいる。……最高の……台詞だよ!!!(+4)

■競泳用水着をきてない、筋肉をもっと大盛りにした、登場人物がロボテックな『スリーハンドレッド』って感じだな。(+3)

■F*ck 300(+14)

■これは何バージョン?

■↑1986年の映画『世紀末救世主伝説 北斗の拳』の英語吹き替えだな。

■ケンシロウは、このロード・ウォリアー風ベストの着替えをどこに隠してるんだろう。…怒ってビリビリに破けるたびに、…嫌になったりしないのかなあ。(+7)

■…日本語版の英語字幕を見たことがあるか。最も男らしいシリーズはそれだけだ。吹き替え版のケンシロウはなよなよして聞こえるんだよ。

■目論見通りの動画だな。

■…確かにすっごく男っぽいけど、怖いと思う……

■ケンシロウって80年代の、ヒゲのある、あの歌手に似てる。

■↑わかった。ケニー・ロギンス。

ハイ・アドヴェンチャー(紙ジャケット仕様)

■お前はもう死んでいる。イェアー、ワタタタタァーーーーー!!!!!(+6)

■これほどハードなパンチはない。拳にリスペクトを!ケンシロウはお前の頭をきれいに爆発させる。(+6)

■「まだ、終わってはいない」。うりゃぁあああああああ!(+8)

■「切り刻んで犬の餌にしてやるわ!」。笑った。

■ナイスな服の脱ぎ方だ。(+4)

■チャック・ノリスが、自分の個人的体験を下に脚本を書いたんだな。


(訳注:チャック・ノリス。米国の俳優。元空手ミドル級チャンピオン。アメリカでは、その特異なキャラクターから彼を題材にしたチャック・ノリス・ジョークなるものが数多くある。

・合衆国内での主な死因は 1.心臓病 2.チャック・ノリス 3.癌、である。
・神が「光あれ」と言ったところ、チャック・ノリスに「『お願いします』だろ?」と怒られた。
・小便で雪に名前を書く子供がいる。ところがチャック・ノリスは小便でコンクリートに名前を彫る。
・チャック・ノリスはコードレス電話でも人を絞め殺すことができる。
・チャック・ノリスは一輪車でウイリー走行できる。(Wikipedia))

↓チャック・ノリス。

norris.jpg

■チャック・ノリスだよなあ。

■ケンシロウ。誰かを助けねばならないときに、「歩いて」やってくるただ一人の男。(+6)

■オレの友達の友達のガールフレンドがさ、『北斗の拳』を見てて妊娠したんだ。そう……これがどれほど男らしいかって話だよ。(+15)

■チャック・ノリスだ?そんなオカマのくだらない話はどうだっていい!(+3)

■チャック・ノリスとブルース・リーの間に子どもができたらどうなるかってことだ。(+4)

■これ、VHSでもってるよ。日本語のやつ(英語字幕が最低なんだけどさ!)。

■最初に見たのは9歳のときだったな。裸の女性が出てくるところに興奮したもんだ。(+3)

■本当に、最高に男っぽいアニメだよな。

■見た感じは2:20のところ、話すのは1:53みたいにできたらいいんだけどなあ(笑。

■ありえない、ありえねえわ!こんなやつになりたい!!!!!

■爆笑したよ。

■チャック・ノリスだからな。

■古い映画だが、僕にとってはいつだって最高の格闘アニメだ!こんな映画をまた作らないとだめだよ。オレの願いだ!(+2)

■ジャギ:Waadidididadada whoodadadadada! Edoododadadad!

■raaaaaaaatatatatatatTATATATATATATAATATATATAATATAATATATTATATATATTATA!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!(+3)

■ナイフでヒゲを剃るんだぜ。男らしいわー。

■殺しすぎだろ。

■これを見てると、胸毛が生えてくるな。(+2)

■4:34〜4:38。これほど最高の場面はないよ。

■この映画のおかげで、3つめの睾丸が生えてきたわ。お前らはどうだ?(+3)

■こいつはとてつもない男らしい映画だ!見たのは12歳のときだったが、映画が終わるころには、胸毛モジャモジャだったわ。男性ホルモンが出たんだな!(+6)

■チャック・ノリスはこの映画を身内の映画だと考えている。(+9)

■日本版のほうがいいんだよ。だって、ラオウがケンシロウを倒せず、死ぬからね。

■↑日本語版ではラオウは死なないよ。引き分けだ。マンガと同じ。あとになってケンシロウにラオウは倒されるけどね。マンガだと、この闘いの後、ラオウは、ちょっと自分探しみたいな旅に出る。すごいマーシャル・アーティストたちを倒しながら、ケンシロウに勝つことを胸にトレーニングをするんだ。

■時空連続体を『北斗の拳』と混ぜあわせたいよ、できるんなら。そうすりゃチャック・ノリスとの戦いが見れる。いや、わかってる、わかってるさ、そんなことをしたら、太陽系がぶっこわれる。でも、男なら必ず、この戦いを見て死にたいはずだ!

■子どもができたら、北斗神拳を習わせないとな。(+2)

■この動画のタイトルは正しい。『ナルト』も『BLEACH』も、おそらく『ドラゴンボールZ』でさえ、これには敵わない。



「お前はもう死んでいる」はやはり大人気でございました。
懐かしいですなあ。今だったら暴力規制に引っかかるところかもしれませんが。


<訂正>ギリシャ→ブルガリア。毎度、すみません。ご指摘ありがとうございました。イタリアの隣に見えてました…。


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posted by gyanko at 18:00 | Comment(61) | TrackBack(0) | マンガ・アニメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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