2010年04月09日

海外記事 - 外国人ライターが見た日本のヤクザ その2-

一昨日の記事についたコメントのご紹介です。
では、早速。


■良い仕事に思えるし、政府がちゃんと提供できていないサービスの穴を埋めて、社会を円滑に動かしてるようにも思えるな。

■Jake Adelsteinの本を読んだよ。本当に面白かった。このインタビュー・シリーズはグレートだ。

■暴力や売春、薬の売買、恐喝、強要。こういうものがないのなら、ヤクザは凄いものみたいだな。

■「伝統的価値観を奨励する」っていう言葉が、私が思いこんでた意味とはまるで違ってるのが面白い。奴隷制度、王の神権、女性の男性への服従みたいな「伝統的価値観」をゆっくりと打ち負かしながら、文明はこの数世紀進んできたんだけどなあ。

■ドラッグだとか人身売買のことをのぞけば、ヤクザってronin(浪人)みたいだね。昔、主をもたない侍は、村とかを守る仕事に雇われてたんだ。

■非主流派の極右にヤクザが関与しているらしいってことを考えると、多くのヤクザがステータスが低い人たちであったり、人種が入り混じった人たちだっていうのが余計に興味深いよね。

90年代の終わりに奈良に住んでたんだが、拡声器で日本社会への外国の影響を非難しながら、海軍の旗をはためかせて走っているバンをよく見かけたよ。彼らが組織犯罪に関係してるって言う人は多かったな。

あからさまにヤクザ関係だってわかる人にも何人か会ったことあるよ(パンチパーマ、キャデラック、アロハ・シャツ)。Gaijin(外人)に対してすっごくオープンっていうだけじゃなくて、彼ら自身の出自もミックスだって言われてる人たちだった。
山口組と中野会が抗争中だった時代の話。

■Adelsteinがこのサイトとコラボするなんてうれしい。『Tokyo Vice』を読んだけど、面白かった。暗い話とユーモラスな話が交互に語られるんだ。それに、Adelsteinには、良いストーリーを語るっていう素晴らしい才能がある。このサイトにとってはグレートなソースになるハッピーな変り種だよね。つまりさ、たくさんのオタクが日本へ引っ越そうって考えてるけど、Adelsteinは実際に行ったし、やった人だってこと。すごいキャリアだってもってる。Adelsteinの略歴は、彼が書くストーリーに負けないぐらい面白いからね。楽しみにしてるよ!

■90年代初期に日本に家族で住んでた。知ってるドイツ人一家がいて、彼らの隣にヤクザの親分が住んでた。子守してくれたって、子どもの。
地区の花火大会かなんかで、10代のチンピラのグループといっしょにいたら、小指のない男に穏やかな感じで叱られたこともあったな。
日本は本当に面白い国だよ。

■ブルックリンのマフィアが住む地区の近隣で育った友達がいてさ。彼女も、マフィアが街の安全を守ってるっていう、この記事と同じような考え方。10代の女の子なんだけど、近所で勝手に犯罪を犯そうなんてやつはいないから、一人で夜中に歩くのだって怖くないって言ってるよ。

■ヤクザのおかげで街の犯罪率が低いっていうのが面白いよ。平和になる前の北アイルランドも似たような状況だと感じてた。街の犯罪率はあれから徐々に上がって、今はイギリスの他の場所と似たようなものかもしれない。

■引き込まれる記事だ。
社会善のために悪徳を許容した昔の法王の話を思い出した。

ここカリフォルニアでは、ストリート・ギャングにこういう調整効果はない。やつらにリーダーはいないし、お互いに争っているからね。メキシコは統率されているみたいだけど。

日本の末端ビジネスに人種が関わってるというのが興味深いよ。もっと興味深いのが、ヤクザに多少の名誉があるってことだ。
アメリカには、この記事で指摘されている法律がぜんぶ揃ってる。だから、僕たちはギャングを自警団として見ることなく、縮退させていった。でも、アイデンティティだとか本物っぽさを求める人間のさがのせいで、ギャングスター文化には今もどっぷりはまってるけどね。

ギャングは伝統的価値観を奨励なんかしない。1つには、ギャングの正当性を僕たちが全否定してるからってのもある。警察も含めて、僕たちはお互いを役に立たないものにしあって得意がってるんだよな。

■大学院の講義で仲が良いのが日本から来たやつなんだ。彼の話を聞いてると、犯罪率の低さとか個人の安全を実感できるっていうのは、ヤクザとすごく関係があることじゃないかって気がする。彼の言い方だと、ヤクザが犯罪を独占してて、誰も彼らのビジネスに割って入ろうとしない。だから、犯罪を犯す人がいない、みたいなね。いかがわしい商売に関わらない限り、完全に気分良く暮らせるってこと。

これ、彼があっちこっちでちらほら言ってたことを総合して感じた印象だから、間違ってたら訂正してほしい。

■うーん。………他の仕事の仕方を見てると、ヤクザが売春婦をリクルートするやり方って、正確には合意じゃないし、フリーセックス的なものでもないし、やんわりと言ってきかせるなんてものでもないんじゃないかって気がする。間違ってるかもしれないけど、他のことで恐喝したり強要したり進んでするなら、売春にだってそうやるんじゃないかな。で、売春を強要されるっていうのは、レイプであり、奴隷制といっしょだよね。昔ながらの脅迫よりタチが悪い。

ドラッグについても同じ。地下室で、マッシュルームやLSDを作ってるやつが、それを友達に売るってんなら良い、オレ的には。でも、強要と暴力を使って、数百万ドルを動かす組織犯罪はダメだ。特定の商品がダメて話じゃない、方法論ね。

■ヤクザは、日本の産業の最も汚い部分を運営、維持する担当だ。やつらは汚れた手をどこにでも突っ込む。オレが日本で長いこと暮らせなかった大きな理由はそれだ。……あの極悪連中と出くわすのはものすごく簡単なことなんだよ。

政治家、警官、判事……みんなヤクザに雇われてる。日本っていう国の誠実な評判に、ダークで腐臭のする汚点をつけてる。何年も日本に住んでた人間から、みんなにこの言葉を送るよ。ヤクザは、日本を弱く痛ましいものに見せるだけだ。強くなど見せない。

それと、赤ちゃんギャングスター?Baka janai no? オレはオーストラリアのバイキーズ(オレたちの国のヤクザ)もそんなに好きじゃないけど、少なくともやつらのほうが、もっとそれらしい暴力団のイメージがあるし、政治家や警官みんなとねんごろにはならないからね。

■少しであっても、ヤクザに関して出回ってるフィクションに反撃する事実を人が書いてくれるのはけっこうなことだ。
力のある人物に性癖があるって話は、驚くようなことでもないよ。赤ちゃんプレイをやってる西欧の会社のお偉いさんなんていっぱいいる。

■まず最初に。ヤクザは実際普通の人に迷惑をかけてるよ。ヤクザは、飲み屋から食い扶持を稼ぐ。その飲み屋は客に払えないような料金を請求して、払えなければ高利貸しへ引きずっていく。katagi ni meiwaku wo kakenai(カタギに迷惑をかけない)は、アパートのドアを地元の集金人に蹴り上げられてる不運なやつを見た人が、自分に言い聞かせる言葉だ。

次に、ヤクザは今、組員数が減ってきている。東京では、外から人が流入してきてるけど、元からある東京の組では人員が少なくて、それを止められない。

最後に。イタリアのマフィア同様、戦後に共産主義の脅威を避けるため、政治家とマフィアを切り離せないものにする政治的な操作があったんだよ。

当初は、退陣させられた軍国主義者への潜在的な共感といっしょに、政府内の右翼を根絶しようとしていたんだけど、180度の転換があって左翼が根絶されて、右翼が蘇ったんだな。

■ヤクザには手綱をつけなきゃならないとは思う。でも、盗聴を簡単にできるようにすることが、手綱になるとは思えない。

■このまま物事が悪くなってく一方なら、アメリカに住む人たちは、ヤクザより、むしろトン(訳注:在米中国人の秘密組織、暴力団)を作る必要があるんじゃないかなあって思ったよ。

■僕はプロビデンスに住んでるんだけど、組織犯罪がときとして社会にとって恩恵になりうるってことは理解してるよ。起こるであろう違法なやりとりを抑える1つの方法だよね。
ヤクザは、その恩恵の完璧な1例で、犯罪組織を維持するのに必要な正義に根ざしてる。少なくとも、過去そうだったんだ。

ただ、チャイルド・ポルノを扱ってる組織は我慢できない。ヤクザがやりそうなことで、これ以上に悪いことがあると思えない。無垢な中学生を拉致してるとしたら、「カタギに迷惑をかけない」じゃなくなるよ。

■インドの大学で80年代の最悪の事例をいくつかケース・スタディしたときのことを思い出す。ヤクザの役割は、そのケース・スタディのギャングと同じだよ。彼らは、地域の住人を保護し、安全を確保する。そうやって、安心感を与えてから、ドラッグを売るんだよ。

■すべての犯罪者は負け犬だろ?ヤクザだって違いはない。やつらは、金を稼ぐために盗み、奪い、悪いことをする。落伍者と思われてしかるべきやつらだ。●



Wikipediaを読んでいたら、ヤクザの語源についてもう少し詳細な面白い記述がありました。

「花札を使った三枚(またはおいちょかぶ)という博奕では、3枚札を引いて合計値の一の位の大小を競う。8・9の目が出れば17となり、一般的な常識人にとっては“7”の場合「もう一枚めくる」事はしないのだが、投機的で射幸心が強く、且つ非常識な輩は そこで「更に一枚を引く」。

果たして結果、“3”を引いてしまい、最悪最低の得点である“0(8+9+3=0)”となってしまう。この様な行動パターンや人生設計が「極道モノ(ヤクザ)」の生き様そのものであり象徴的なのである。」


手が込んだ設定ですなあ。



↓励みになりますので、よろしければ、ひとつ。

人気ブログランキングへ

↓『フェルマーの最終定理』は、17世紀以来の謎とされたこの定理に関わった数学者たちを語った本(日本人数学者が数人出てまいります)。小難しい定理そのものより、人間ドラマに焦点が当てられており、一気に読めた1冊でございます。

   


タグ:ヤクザ
posted by gyanko at 19:54 | Comment(55) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。