2010年06月02日

海外の反応 - 『聖☆おにいさん』は海外でも大丈夫? -

本日は、『聖☆おにいさん』のトピックを海外サイトからいくつか拾ってまいりました。

聖☆おにいさん(1) (モーニングKC) 聖☆おにいさん (2) (モーニングKC) 聖☆おにいさん(3) (モーニングKC) 聖☆おにいさん(4) (モーニングKC)

『聖☆おにいさん』は、ご存知の通り、現在、モーニング2で連載中の中村光のギャグマンガでございます。ブッダとイエスが下界のバカンスを満喫しようと、東京、立川の安アパートに暮らすという日常コメディ(Wikipedia)。

イエスは、「ロン毛、髭面で、頭に茨の冠を着けた青年。ジョニー・デップに似ていると言われることがあり、本人も意識している。基本的にノリの良い性格で、やや天然ボケのところもある。基本的にブッダを引っ張っていくタイプだが、その浪費的な性格でしばしばブッダを怒らせている」。

ブッダは、「螺髪、額の白毫、長い耳たぶが特徴的な青年。お調子者のイエスとは対照的に、大人しく温厚な性格。しかし、後述する倹約家ゆえにイエスが無駄遣いをしたりすると、途端に声が堅くなり、過剰な敬語で話すようになる。家事全般が得意」。


まずは、こちらから。

日本:『聖☆おにいさん』、地上に降りたイエスとブッダ

ある日、イエスとブッダが地上に降りて、休暇を楽しもうなんてことになったらどう思う?彼らが西東京の立川の安アパートで同居したなんてことになったら?

日本の若いマンガ家、中村光が『聖☆おにいさん』(直訳するとSaint Young Men)で思いついたアイディアがそれだ。このマンガは月刊モーニング2に2007年から連載されているが、2008年に単行本1〜2巻が発行され、数ヶ月でヒット作となった。

中村の熱心なファンのブログを見ると、宗教要素を使ったギャグというユーモア・センスが高く評価されているが、こうしたユーモアが大変考え抜かれて作られていることを指摘するブロガーも多い。(以下、日本のブロガーの声が日本語とともに英訳されて紹介されています。こちらからどうぞ)。

とはいえ、不運なことに、『聖☆おにいさん』を認める批評に賛同せず、この気楽さを評価しない読者もいる。
また、2人の宗教上の聖人をパロディ化したこのマンガを、日本特有の古来からの宗教的混合主義のなせるわざと考えるブロガーもいる。●


この記事にはコメントがいくつかついておりました。

■なんて面白いの。たぶんそのうち、ガネーシャ(訳注:インドの象頭の神)もルームメイトになるんじゃない?このマンガ、どこかオンラインで読めるところあるかしら?

■アイディアが好きだなあ。

■この記事を読んでからすぐ、このマンガを読み始めたよ。こんなマンガが存在することすら知らなかった。

ブッダとイエスの描写が笑えたし、興味深かったね。特に、ブッダとイエスが地上に降りて、首都東京でいっしょに生活を体験するっていうテーマが好き。

こんな興味深くて、笑えて、奇妙で、ある意味、深く、深遠でもある、こんなマンガを考え付けるのは、日本人だけだろうって強く思う。自分たちの文化に取り入れようと興味をもったら、なんでもどんなものでも吸収できるっていう、日本人の調和的で融合的な文化のおかげだ。

素晴らしいエンターテイメントだけど、宗教的な考えに対する良い視点ももってるかもしれない。
2つの世界的宗教の創始者を友達、相棒として描いたっていうのがグレートだし、異なる宗教の間にナイスで平和的な関係が見えるのも個人的には大好きなところ。

でも、仏教とキリスト教はいろんな部分で似てるんだよ。特に、平和や尊敬、モラルや価値観、愛、思いやりの教えってところではね。

4巻まで読んだ。次の章を期待しつつ楽しみにしてる。

■(訳注:元記事の、神社と寺院の区別がついていないと指摘する日本人ブロガーのコメントに対して)著者も編集も、神道と仏教の区別はちゃんとつけてると思うけどなあ。たとえば、1巻の最終章、ブッダが自分は神社の神様とはちがうって言うところとか。

このブロガーは、著者が仏教と神道をごっちゃにしてるって批評してるけど、日本の宗教について教わっていないんじゃないかと思う。たぶん、2巻の寺に絵馬やおみくじがあるから、寺院(Jiinと書かれていましたが、たぶんJinja(神社)の間違いかと)みたいだって感じたんだろうけど。
こういうのは確かに神道っぽいけど、日本の寺にも一般的にあるものだよ。
日本の神道と仏教が長い歴史の間に融合してきた、その結果だよね。
こういう知ったかぶりのコメントを取り上げるのは好きじゃないなあ。


最後のコメントは日本人のかたかなと思ったのですが、神社と寺院を取り違えてるあたり、そうではないのかなとも思ったり。


次はこちらから。
記事は、マンガの設定紹介の後に、以下のレビューを載せています。

このマンガには、誰にでも笑えて楽しめるギャグとジョークが詰まっている一方で、とても哲学的で、深い社会批判がある。評価しない人ももちろんいるが、そうした人たちは現代日本社会の一般大衆というより、オーソドックスな宗教信者だろう。

伝統から環境にいたるまで、現代の生活のあらゆる面を扱って、このマンガは人気を得た。この地上の5大宗教によるモラル、試練、諸問題への独善的な通常のアプローチとは対照的な、魅力的でユーモラスな方法で、だ。

『聖☆おにいさん』は、さまざまな文化や行事を取り入れるという日本の宗教へのアプローチを反映しているように思える。狂信的になることも過激になることもなく、また、新しい教義や信仰に作り変えることもなく、常に自国の文化や信条を変形させつづけ、そのときどきの時代や現実に順応してきた日本という国のアプローチなのだ。
独善や狂信を生まずに、知的に成長し、精神的に自由でいられるという、素晴らしい才能である。

この物語では、ブッダはより実際的でお金にちゃんとしている一方で、イエスは直情的で、二人のお金をすぐに使ってしまう。ブッダはじっくり考えるが、イエスは明日のことはさして心配せず、そのときどきを生きているようだ。この二人のつきあい、社会との関わりかたは、魅力的でひらめきに満ちてる。

教義上の狂信者にも、学校の生徒にも、私は必読本としてこの本を薦めたい。●


この記事のコメントは14件。いくつかかいつまんでご紹介。

■ルーマニア語にも翻訳してほしい。素晴らしい本であり、コミックブック。翻訳する価値があるだろうと思う。現時点で、そういうプランがあるのかどうかわからないけど。

■これは素晴らしいアイディア!! 英語訳が出たら、買うよ。僕はいつも、自分の人生に対してスピリチュアルなものは感じているんだけど、「組織立った」宗教の考え方には賛同できない理由があるんだ。

宗教が、押し出しの強い、尊大な態度をとるのをやめて、罪の意識を感じさせるようにいざなうんじゃなくて楽しい方法で人々と心を通わせようとするのなら、もっと多くの人が賛美するんじゃないかと思うよ。

■この「聖なる本」は、不況の日本の人々をいくらかでも啓発しているんじゃないかと思う。日本は、世界で最も生産力のある国の1つとして、経済を立ち直らせなきゃいけない危機にある。他の国同様、神への信仰がかなり必要とされてて、注目を浴びてるんだよ。

■個人の宗教選択の自由ってのが、現時点でも十分にわけがわからんものになってるからね!そういう意味じゃ、いわば日本に舵をとってもらってるんだな。
数が多いほうが楽しいってのはあるけど、その中のどれだけの宗教が現実的かつ真実なんだろう。
結局のところ、オレたちは同じ空の下生きてるわけで、いずれ宗教は一つの世界企業になってくんじゃないかと思うよ。

■↑現実的な宗教なんてあるのか?聖処女マリアの存在を信じるなんて、論理的かつ科学的視点から見たら、まんま非現実的じゃないの。

信仰は信仰。事実や科学に基づいているわけじゃなくて、信じることに基づいてる。
日本はいつもこの調子。いろんな宗教の中から好きなものを選んで、自分たち流にする。少なくとも、日本人は狂信的ではないし、神や聖母マリアの名のもとに十字軍なんか派遣しないわな。

宗教は常に、企業ビジネスであり、権力を追い求めてる。だから、人々のまわりにはおとぎ話がまといつくし、人々はそれを盲目的に信じるんだよな。

■面白そうな本だ。(米国の)アマゾンを見てみたけど、売ってないね。ただ、オンラインにスキャンレーション(訳注:英訳にしたマンガのスキャン画像)があったよ。英語版で出たら素晴らしいだろうなあ。僕も読みたい。



このサイトでは、スキャンレーションでマンガの一部が紹介されていました。内容的には、海外のかたにも十分に笑えるもののようでした。

■面白すぎ!嘘だろ、おいって感じ。これ、訳さないとだめだよな…?

■ほっぺたが痛くなるぐらい笑ったよ。もし一部でも翻訳してくれるなら、すごく感謝する。

■(このスキャンレーションで)読んだ分から察すると、めちゃめっちゃ笑えそうだな!

■すげえわ、もっと読ませて!

■このマンガ、両親に読ませたい欲求に駆られるよ。翻訳してほしい、絶対に。

■これはこのコミュニティには需要があるよ。イエスとブッタが友達とか!



思ったほど宗教上のタブーを声高に言うコメントはありませんでしたが、マンガファンやアニメファンではない一般的な海外のキリスト教徒のかたがたとなると、……やはり難しいのかもしれません。

実際、『聖☆おにいさん』が文化的な問題で米国ではライセンスされないだろうと予測を立てているところもあり(記事)、こちらのフォーラムでは「■主題が主題だから、このマンガが北米でライセンスされる可能性はとても薄いだろうね。少なくとも、僕はそう思う」という声が上がっていました。


私も『聖☆おにいさん』は気楽に笑って楽しんでおりますが、…よく考えてみると、イエスとブッダが主役のマンガを気楽に笑って読めるというのがやっぱり、日本独特の事象ではございますなあ…。



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posted by gyanko at 00:15 | Comment(218) | TrackBack(0) | マンガ・アニメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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