2010年10月20日

海外記事 - 1999年の『ポケモン』現象 -

本日は、発売から1月あまりで400万本を売り上げた『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』をからめて、日本のゲーム売上の記事をと考えていたのですが、なかなかコメントが集まらず。

4位に『レッド・デッド・リデンプション』もチャートインしているので、反応は上々だろうと踏んでいたのですが、わからんもんでございますなあ。

そんなわけで、本日は少し趣向を変えて、まずは『ポケモン』関連のNewsweekの記事をお送りいたします。まだまだ北米で『ポケモン』が目新しく、新手の超強力な日本製品だったころのNewsweekの記事(1999年3月)でございます。(売上チャートの記事は、コメントだけ最後にちょこっとご紹介いたします。)


コメントがついていないので、あっさりと記事だけを。


ここは、ポケモン星。

ローラ・トンプソンは、彼女の8歳になる息子、スペンサーを毎朝、登校前にベッドから追い出すために、できうる限りのすべてのことをこれまでやってきていたはずだった。ところが、今、彼女の息子は6時25分に時計のアラームをセットし、時計が鳴るやいなや1ミリ秒後にはベッドから飛び出して、ブラウン管の前に駆け込んでいく。日課になっている『ポケモン』の冒険を見るために、だ。『ポケモン』の冒険は、150のキャラクターが登場し、互いに楽しげに戦い合うという30分のアニメ番組だ(下院議会での戦いの小さい版のようなものだ)。

もし今朝の『ポケモン』のエピソードが特によくできていた場合、彼は7時からまた再度、番組を見直す。すでに次にどうなるのか彼にはわかりきってるというのにだ(なんというか、そう、米国の上院議会の様子に似ている)。

「暴力はそんなに多くないんですよ」と彼の母親は言う。「戦闘に勝ったといっても、今日勝ったというだけのこと。明日になれば、彼らはまた戦うんです。それに、中には本当にナイスなキャラクターもいるんですよね」。

スペンサーが学校から家に帰ってくる時間となると、ポケモンのテレビ番組はもうない。だが、どうしてゲームボーイのゲームカートリッジが、この世に存在するかという理由がここにある!そのうえ、彼がいまだ手をつけていない『ポケモン』のトレーディング・カードなんてものまで控えているのだ。

サヨナラ、『スーパーマリオ』。お休みなさい、『パワーレンジャー』。『ポケモン』(発音はPOH-kay-mahn)こそが日本から津波のようにやってきた最新のゲームであり、映像製品なのだ。この任天堂製品は、日本ではたった4年間で450億ドルの収益を上げた。テレビ番組、ゲーム、漫画、映画、『ポケモン』が描かれたJALの飛行機、話す時計、上質の食器類!どの店も『ポケモン』の専門店と化している。『ゴジラ』だってもっと良いエージェントがついていたら、『ポケモン』にカメオ出演してたところだったろう。

『ポケモン』が米国に紹介されたのは去年の秋だ。6〜14歳の子供と、お金を出す側の親たちの間で大騒動になった。テレビ番組の視聴は無料だが(全米に同時放映されていて、朝の視聴率ナンバー1を獲得している都市もある)、その他の商品はタダではない。

ゲーム・ボーイ・カラーのゲーム・カートリッジは2種類発売されており、1本29.99ドル。任天堂はこれを150万本売った。収集用のトレーディング・カードは61枚組『スターター・セット』が8.99ドル、11枚組の『ブースターセット』が2.99ドル。去年の12月以来、シアトルの会社(訳注:当時の米国発売元、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト)は、クリスマス商戦の時期はほとんど逃してしまっていたというのに、このカードを5000万枚、売りさばいた。もうすぐ、Hasbroからぬいぐるみまで出る。

『ポケモン』はおおざっぱに言えば『ポケットモンスター』の意だが、これを「ヘイ、子供たち、これを買うんだ!」という意味だと考えている親たちは多いだろう。形式は多種多様だが、『ポケモン』とは、さまざまなパワーや能力をもつ小さな生き物を探しにいく旅であり、新しいパワーや能力を訓練で覚えさせていくものだ。そして、もちろん、その生き物たちはときとして戦う。

とはいえ、『ポケモン』は、『モータル・コンバット』のような格闘ゲームや『ゼルダの伝説』のようなアドベンチャー・ゲームよりは、カテゴライズが難しいゲームだ。メインのマスコットはピカチュウ。どうしようもないほどかわいらしく、ピカチュウの悪口を言うやつなど、レブンワース刑務所(訳注:全米をまたぐ犯罪者が入る。州内で解決される犯罪者と違い、入所するのはFBIが動いた犯罪者や組織犯罪者たち)でも仲間にはなってもらえまい。

同時に、このゲームには、RPG的要素、戦略要素、Beanie Baby(訳注:Ty Inc.から発売されているぬいぐるみ)的な収集要素がある。

「ユニークなコンビネーションですよね」と言うのは、任天堂のシニア・エグゼクティブであり、当初はこのゲームが日本以外で花開くのかどうか疑っていたピーター・メインだ。素晴らしい販売戦略だった。製品ラインを無限に拡大していけるのだから。野球カードですら、ジョージ・スタインブレナー(訳注:1930.7.4 - 2010.7.13。アメリカメジャーリーグ・ニューヨーク・ヤンキースのオーナー)が1シーズンに積み上げることができる数までという契約があるのに(訳注:米国野球界の大立者であるスタインブレナーの影響力を揶揄した冗談だと思いますが、詳細わからず)。

『ポケモン』の唯一の欠点といえば、……売れすぎてるということだろう。トレーディング・カードを製作しているウィザーズ・オブ・ザ・コースト社は今子供たちからの漠然とした質問の洪水の最中にいる。たとえば、「ミュウツー」のような変わった名前のモンスターについての疑問だ。社は、カスタマー・サービスに800人のスタッフを配している。

全米の小学校となると、問題はもっと大きい。トレーディング・カードのせいで休憩時間がめちゃくちゃだ。「子供たちにはこう言ってあります。カードをトレードしあうのはいい。でも、もし取引が失敗しても、私は仲裁には入りないよ、とね」。そう言うのは、ニューヨーク州ウェストチェスター郡の校長、ジョセフ・ロドリゲス。(自由経済を教えること自体にはなにも問題はないということだ)。

まあ、それでも、アメリカで一番ホットな玩具なのを考えれば、問題点は小さい。時代は複雑になってきている。テレタビーズでさえ、議論の的になる時代だ。
が、『ポケモン』のキャラクターたちはこちらもうまくやっている。なんといっても、『ポケモン』は中性なのだから。(訳注:番組キャラクターのティンキー・ウィンキーが「女物のバッグを持っているものの、自分が男だと自覚していない」点が問題視され、同性愛を奨励しているとポーランド政府が批判。米キリスト教保守派ジェリー・ファルウェルも、同様に批判した)。●


↓テレタビーズ

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参考までにご紹介しようと思っていた記事に掲載された売上げチャートとコメントはこちら↓。

ソフトウェア

1. 『ポケットモンスター ブラック/ホワイト』 / DS / 231,638
2. 『劇場版マクロスF 〜イツワリノウタヒメ〜 ハイブリッドパック』 / PS3 / 152,699
3. 『キングダム ハーツ Re:コーデッド』 / DS / 95,505
4. 『レッド・デッド・リデンプション』 / PS3 / 70,599
5. 『剣と魔法と学園モノ。3』 / PSP / 30,572
6. 『Wii パーティー』 / Wii / 26,259
7. 『レッド・デッド・リデンプション』 / X360 / 25,673
8. 『F1 2010』 / PS3 / 25,273
9. 『デッドライジング2』 / PS3 / 24,416
10. 『けいおん!放課後ライブ!!』 / PSP / 21,454

ハードウェア

PSP - 33,683
DSi - 22,301
DSi LL - 21,777
PS3 - 19,948
Wii - 12,158
DS Lite - 5,960
Xbox 360 - 2,746
PS2 - 1,373
PSP Go - 1,191


コメント↓。


■『ポケモン ブラック・ホワイト』、『キングダム ハーツ Re:コーデッド』が待ちきれない。来年すぐに発売だ!(+3)

■Xbox360の売上げが悲惨だなあ。日本は、どこを支持するかってことじゃ頑固だよね。……彼らにとって損だと思うけど。(-1)

■『ポケモン』がナンバー1になるのはわかってた。これまでに400万本。発売初週が260万本、次の週が80万本、3週目が20万本で390万本ね。端数は切り捨てたから、合計だと400万になるんだろうな。(+1)

■このチャートを作ってる「違い」がわかると、わくわくすると思う。携帯ゲームとハードが日本を占拠してる。オレの国、イギリスとはちがうんだ。イギリスで、PSPのゲームがトップ10チャートに入ったのなんて、いつだったか覚えてないぐらいだよ!!(+4)

■↑日本は別世界なんだよ。他の国のゲーム世界とはまったくちがう。彼らがプレイするのは、自分たちの国で作られたゲームやゲーム機がほとんど。例外もあるだろうけどさ。

でも、日本の人たちを責めたりはできないよな。だって、日本で作られたゲームが彼らのお気に入りなんだもん。アメリカやヨーロッパのゲームもときどきはやってみるんだろうけど、全体像としては国産ゲームなんだよな。(+4)

■チャートの数字を合計した。『ポケモン ブラック・ホワイト』は、4,072,362本だな。来週も間違いなく1位。(-3)

■『ポケモン』の売上はいったいどうなってんだ?もちろん、『ポケモン』は良いゲームだよ。でも、基本的に、違う世界で違うポケモンが出てくるだけで、同じゲームでしょ。しばらく『ポケモン』のゲームをやってたら、飽きてこない?追っていくアラスジすらないのに。(+5)

■↑あらゆるバージョンの『ポケモン』をプレイしてる友達が何人かいるよ。……オレはっていうと、2作やって飽きちゃった…。

■↑『ポケモン』は、青、金、銀、ルビー、サファイア、エメラルド、ファイアレッド、ダイヤモンド、プラチナ、ハートゴールドをもってるぜ(笑。

おわかりだろうが、『ポケモン』の大ファン。アニメじゃないよ、ゲームのね。アニメのほうは、あのときはもう大人になってたから。大ファンの理由は、『ポケモン』がいつだって手堅いJRPGだからだな。好みの問題は別としてね。

高校時代は、みんな『ポケモン』なんか絶対やらねえって顔をしてたよなあ。けど、大学に入ったら、みんな日常的にプレイしてた。『ポケモン』の本流シリーズには、これからも楽しいって感じられる限りついてくよ。音楽はキャッチーだし、ゲームプレイは手堅いしね。(-2)

■PSP Goが先週より200台多く売れてるじゃん(笑。(+1)

■ジョン・マーストン(訳注:『レッド・デッド・リデンプション』)とピカチュウは数千年前、イギリスの10万人規模のスタジアムで戦ったことがある。その跡地がストーンヘンジ。(+6)

■ジョン・マーストンが日本語を話すのか。面白そう。(+8)

■↑面白いか?変な感じだけどな。(+1)

■↑オレの記憶が正しければ、日本は通常、英語音声に日本語字幕だよ。

■日本の人たちが『レッド・デッド・リデンプション』を好きになるなんて、考えてもいなかったわ……。(+6)

■↑オレも。でも、マカロニ・ウェスタンって日本で人気なんだよ。マカロニ・ウェスタンのサムライ映画がたくさんあるのも、それが理由。日本人の監督には、西部劇映画が好きな人が多いんだ。(+3)

■あぁ、日本よ。売上の数字に心からうなずける国。(+2)

■昔はさ、どんなゲームをチェックすべきなのか考えるために日本のゲーム売上トップ10を見てたもんだよ。でも、このごろは、見てて恐怖を感じるぐらい。『レッド・デッド・リデンプション』(それと、たぶん『デッドライジング2』)以外、興味が湧くものがなにもない。時代は変わっちゃったんだな(泣。(+2)

■バンダイナムコが担当するようになって以来、あのゲーム(訳注:『マクロスF』)はこっちに絶対きてくれない。残念だ。(+1)(訳注:『マクロス』関連が米国で発売されないのは版権の問題)。

■WiiがPS3の後塵を拝したみたいだねえ。そろそろWii HDの時代か?(+1)

■ハードウェア・チャートのトップにPSPをまた見ることになるとは、思ってもいなかったわ……。(-3)

■『ポケモン』、まだ売れてんのか。(+4)

■日本が『レッド・デッド・リデンプション』を楽しむだろうってのは、僕はわかってた。ここで、僕たちに必要なのは、江戸時代が舞台のサムライ・ゲームを作って、西欧で売ってくれる日本の会社だ。待ってるからな。(+6)

■頑固な日本人がやっと目を開いて、素晴らしいゲームがあるってことに気づきはじめてるんだよ。(-5)

■ロックスター(『グランドセフトオート』の制作会社)は、サムライゲームを作るべきだよ。(+2)

■↑なら、ロックスターはもうちょっと戦闘メカニックに磨きをかけないとだめだ。そうしたら、超面白いゲームになる。
ずっとオープンワールドのサムライ・ゲームを誰か作ってくれないかなって思ってる。「武道」ってものがあるのは知ってるけど、サムライ・ゲームを作ることは野望ってほどでもないんじゃないかと思うよ。

■テイクツー・インタラクティブ(訳注:『レッド・デッド・リデンプション』の制作会社)は、勇気をもって『レッド・デッド・リデンプション』を宣伝して、発売したんだと思うね。販売の専門家じゃないけど、利益は出たのかな?Xbox360、PS3両方で10万ぐらいだろ。HDのゲームって制作に金がかかるのに。

でも、西欧のゲームとしては素晴らしい売上げだよ。日本が西欧のゲームを受け入れてきてるってことがうれしいわ。

■日本の『ポケモン』、タフだわ!『キングダム ハーツ Re:コーデッド』より売れてるんだから!

■ゲームフリーク(訳注:『ポケモン』開発元)の人たちって、億万長者だよな、絶対。

■『けいおん!』、寿命、短かったなあ。(+1)



一番最初にわたくしが『ポケモン』を知ったのは、Newsweekの記事だったと思うのですが。(クリスマス前、アメリカの街のおもちゃ屋に行列ができはじめて、あれはなに?と思っていたら、『ポケモン』という日本のゲームのために親たちが並んでいたという内容だったと思います)。

今回、その記事を探したのですが、見つかりませんでした。もう1度読みたい記事は、探し始めるとないということが多いもんですなあ…。



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posted by gyanko at 18:00 | Comment(72) | TrackBack(0) | ゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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