2009年06月05日

灰羽連盟 - 海外の評価 -

さて、早速、『灰羽連盟』の海外の評価です。


米国アマゾンでは、日本と同じDVDの他に、2005年にコンプリート・ボックスセットが出ています。(海外は安価でボックスセットが出るのが羨ましい…)。どちらも評価は軒並み高く、

ボックスセットが、全17件中、
5つ星:16件
4つ星:1件


シリーズものの第1巻が、全49件中
5つ星:39件
4つ星:6件
3つ星:2件
2つ星:2件


今日はその中から、3本。まずは、77人中75人が役立つと評価したレビューから。


評価:★★★★★ 信じられない作品だが、信じられないほど哀しい。

最初の数話を観れば、あなたは『あずまんが大王』みたいな心温まるコメディなんだと心の準備をしてしまうかもしれない。…普通の可愛らしいアニメの子供たちがそこにいるような、ね。でも、これはコメディじゃない。もっと深く、暗く、そして最後にはおそらくみんな、自分が泣いてしまっているのに気づくだろう。AnimeNfoはこのアニメをまるで『マトリックス』みたいなSFミステリーのように解説してるが、実際ちがう。(訳注:『シックスセンス』の)シャマラン監督風のねじった、安っぽい解決もない。ここにあるのは、救済、意義、目的、愛情、喪失、信頼といった時代を超えたテーマを巧みに描く、もっともっと精神的でもっともっと感情に訴える旅なのだ。そしてこれは、いろいろな意味で、私たち自身の経験の暗喩でもある。私たちは、見知らぬ場所からこの世界に生まれ、なぜ自分がここにいるのかを知ろうとする。道の途中で、愛するものたちに別れを言うが、彼らがどこへ行くのかも知らない。いずれ遠からず、私たちが彼らの後から追いかけていくことだけはわかっていても、あとは本当に何も理解はしていないのだ。それでも、私たちは、すべての混乱や哀しみの中に多少の意義を見いだしていく。このアニメが描いているのは、そういうことなのだ。哀しみと希望の両方なのだ。なぜなら、それこそが人生なのだから。



これはすごく良いレビューだと思いました。…確かに暗喩なんだろうなあ。とっくの昔に体で理解している「不可解」だから、わからないことをわからないままで納得できる。


昔、三上寛という人が「わからないということは、わからないという形でしかわかることができない!」と言っていて、面白いこと言う人だなあと思っていたのですが、こういうことなんですね。


私事ですが、よもや三上寛と『灰羽連盟』がつながるとは思ってもいませんでした。


↓吟遊詩人、三上寛。

異議ナシ!


三上寛に感謝を込めて話が逸れたところで、次は、41人中39人が役立つと評価したレビュー。


評価:★★★★★ アニメの1つのマイルストーン

私は聖職者だ。そして、この(アニメという)メジャーな文化の中で、示唆に富む神学的考えを提示している、この作品を楽しんだ。

このアニメは、ひとりの少女が、完全な大人となり、人の助けとなることを学ぶ経験を描いている。

彼女は、天使のような姿の何者かとして再生し、過去の記憶をほとんどもたない。それはコミュニティの中の他の少女たちと同様だ。私たちは、彼女が経験するままに、彼女が何者なのか、ここはどこなのかを疑問に思い、そうして彼女が新しい生活になじんでいく様を見ていく。

物語のペースはゆっくりだが、非の打ち所がない。改善すべきところなど私には見つけられないんだ。

絶対にどんなネタバレも読んではだめだ!最初から、物語に導かれるまま、観てほしい。その後なら、このアニメのWikipediaはすごくよく書けているから、考えを巡らせる助けになるかもしれないけど。



次は、通常のシリーズものの第1巻のレビューから。

25人中24人が役立つ評価したレビュー。


評価:★★★★★ アマゾンのレビューに欠けているもの。

アーティストとして、私はこのアニメに恋をしている。このアニメの世界の描き方は豊かで、アジアとヨーロッパとファンタスティックな要素を混ぜ込んだユニークなものだ。ストーリーの展開はゆっくりとしているが、これがいい。話は優しく、柔らかく語られ、これはめったにないし、独創的。登場人物と物語の展開も、これに合ってる。このアニメを観ていれば、必ず制作者たちがこのアニメに注ぎ込んだ気遣いと献身的愛情にはっきりと気づくはずだ。

このアニメは、1つの脚本、詩の断片から生まれている。そこにある文芸の香りは、たぶんアマゾンのレビュワーを惹き付けることはできないだろう。しかし、そんなレビューは信じないでほしい。そのアートワーク以上に、『灰羽連盟』にはたくさんの魅力があるんだ。

ストーリー、キャラクター、そして彼らが住む世界のもつ、深みと心。これは、『千と千尋の神隠し』や『天空の城ラピュタ』、『lain』、『KEY THE METAL IDOL』のような偉大な作品とぜひとも並べたい作品だ。今あげた作品の中でどれか一つでも好きなら、きっと『灰羽連盟』を楽しめるだろう。僕は強く薦める。



千と千尋の神隠し (通常版) [DVD] 天空の城ラピュタ [DVD] serial experiments lain TV-BOX [DVD] KEY THE METAL IDOL LIMITED BOX【初回限定生産】 [DVD]


このかた、フロリダのアニメーターの方のようです。私はむしろ『KEY THE METAL IDOL』を観ようと心に決めました。

以前、『アカギ』のエントリのときに海外のかたが『哲也』を押していて、観てみたのですが、面白かったです。『麻雀放浪記』を少年マンガ向けに巧くアレンジしてある感じ。



今日はどうも、話が逸れまくるなあ。…ともかくも、『わからないということは、わからないという形でしかわかることができない』物語、『灰羽連盟』、お時間がございましたら、ぜひご覧になってみてください。



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posted by gyanko at 21:00 | Comment(3) | マンガ・アニメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
  1.  まさか、灰羽連盟がアメリカでも発売されていたなんて。そして、そのレビューをここで翻訳して紹介していたなんて。
     どの紹介文も、ストーリーをばらさないようにという未視聴者への気配りをしつつ、皆さんのこのアニメへの熱い思いがとてもよく感じられるすばらしいものでした。
     読んでいて、当時感じた暖かい思い出がよみがえって胸がいっぱいになりました。
    Posted by at 2010年01月26日 20:59
  2. 聖職者の人に絶賛されているというのが面白い。
    神学的示唆……そういう見方も出来るのかね。

    >『わからないということは、わからないという形でしかわかることができない』物語
    何にでも分かりやすい解決とか理由を求めるという人には理解されないんだよなぁ、灰羽。
    Posted by at 2010年06月01日 04:51
  3. 見た。第一印象は作画が残念。パッケージに近づける努力くらいしろよこの典型的な中途半端予算アニメ。
    動きもなんか変。ゆったりを意識してるのはわかる。でもゆっくりとかゆったりよりも、トロいという感じに仕上がっててちょいイラ。
    物語自体は好き。75点。
    Posted by at 2013年04月09日 15:31
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