2009年06月23日

外国人ゲーマーと日本のゲームショップ その2

前回からの続き、4CRのアメリカ人ライターによる、大分のゲーム・ショップ『ファミコン道場』のオーナーのインタビューです。



ヴィンク:最初に、4CRのウェブサイトはどう思いましたか?

ヒロ:びっくりした!すごい大きいサイトなんですね。ゲームがホントに好きなんだなあ。

ヴィンク:うん、そうなんです。あんたはどんなタイプのゲームが好きですか。

ヒロ:ゼルダがすごく好きですね。あとはRPG。

ヴィンク:一番好きなのは?

ヒロ:(立ち上がってN64コーナーまで歩いていき、1本のゲームを取る)これ。

ヴィンク:『Ocarina of Time(ゼルダの伝説 時のオカリナ)』だ、いい選択だなあ。

ヒロ:へえ、英語ではそう言うんだ。

ヴィンク:うん、そう呼ばれてます。最近はどんなゲームをやってますか?

ヒロ:最近は新しいゲームはやってないですねえ。興味をもてるゲームがあんまりないから。

ヴィンク:新しいゲームって言えば、この店にはXboxもPSPもないんですよね。どうして?

ヒロ:そんなに人気ないんですよ。ここは小さい店だし、お客さんはそういうの買わない。

ヴィンク:お母さんから、この店は23年前からやってるって聞いたんですけど、それ、僕の年齢とほぼ同じです。

ヒロ:そうなんですよ。それに、ここは中古ゲームを売りはじめた最初の店なんです。ファミコン初期に、もう中古ゲームを売ってたから。

ヴィンク:ここが中古ゲームを売り始めた最初の店?

ヒロ:そう。

ヴィンク:それはどういう意味? 日本で最初ってことですか?

ヒロ:うん、たぶん。日本で最初の中古ゲーム屋。当時はすごく新しい考えだったんです。開店からここでは中古ゲームを売ってましたから。

ヴィンク:なるほど。じゃあ次の質問。お客さんはたくさんいますか?

ヒロ:お客さんがたくさんいましたねえ。でも、その中には今は病院に入っている人がたくさんいるんですよ。(頭を指差して)なんて言うんでしたっけ?

ヴィンク:精神病院?

ヒロ:ああ、それ。古いお客さんで精神病院にいる人がたくさんいるんですよ。

ヴィンク:これは書き留めておかないと。

ヒロ:ゲームのせいなのかなあ。

ヴィンク:そうじゃないことを祈っています。僕もたくさんゲームやるから。今のお客さんの主流は?

ヒロ:お客さんの主流は退職した人たちですね。彼らはファミコンみたいな単純なゲームを買いにくるんですよ。麻雀とかね。これはたくさん売れたなあ。脳を活性化させるには良いゲームですよね。アルツハイマー予防になる。

ヴィンク:確かに。今のゲームはすごく複雑ですよね。ゲームの未来ってどうなると思いますか?

ヒロ:オンライン・ゲームのせいで、ソニーや任天堂の売上は減っていくんじゃないかなあ。最近は、この手のゲームがすごく人気あるでしょ。

ヴィンク:そうですねえ、任天堂の新しいゲーム機もインターネットできますしね。任天堂の新しいゲーム機は売れると思ってますか?(訳注:この記事は2005年末のものです。)

ヒロ:売れるか? こういうことは僕よりキミのほうが詳しいと思いますよ。

ヴィンク:店では任天堂の新しいゲーム機は売るつもりですか?

ヒロ:売りますよ。僕の店ではずっと任天堂のゲーム機を扱ってきたから。でも、ファミコンやスーファミほどは売れなかったけどね。

ヴィンク:任天堂の栄光の日々ですもんね。西欧のゲーム周辺とかに質問ありますか?

ヒロ:ゲームをやる人って頭がおかしいって見られたりしますか? 日本ではそうなんだけど。

ヴィンク:僕的には、僕たちはきわめて普通だと思ってるんですが。ゲームはアメリカではますます主流になってきてるんですよ。

ヒロ:お、そうなんですか。

ヴィンク:たぶん(そうなのかどうか考えつつ)。僕たちのサイトのユーザーになにかコメントもらえませんか。

ヒロ:(少し考えて)僕は、良いゲームっていうのはベーシックなスタイルのものだと思ってるんです。『テトリス』も『スーパーマリオブラザーズ』もそう。任天堂は、それがベストなんだってわかってますよね。これからも、任天堂にはゲームの新しいフィールドを切り拓いて行ってほしいと思ってます。

ヴィンク:お時間をさいていただいて、ありがとうございました。これをサイトにアップしたら、メールでお知らせしますね。

ヒロ:ありがとう。


その後、僕は暖かい店から、この街を襲った数年ぶりの最悪の雪の嵐の中へ出ていった。とぼとぼと家へと歩いていきながら、こんな小さな店が日本中にあるにちがいないって思った。もちろんゲームを売る大手のチェーン店もあるけれど、僕は最新のハデな製品ばっかりを探しているわけじゃない。山積みの古いカートを掘って、埋もれた宝物を探したいんだ。そういうときは、僕はファミコン道場へ行こう。もしナカツにくることがあったら、ファミコン道場に立ち寄ってみてくれ。それで、そのときはヴィンクから聞いたって言ってよね。




主流のお客さんが退職した人たちっていうのは新鮮でした。そうなんだあ。ちょうど、最初のファミコンのブームのときに子供が小さかった人たちなんだろうな。で、家にあったからやってた、と。


実際、ファミコンの麻雀ゲームは、子供にファミコンを買い与えるときに、麻雀もできるよって父親層にアピールするためだったそうです。この流れが、DSの脳トレとかにも繋がったんだろうなあ。


気になったのは、偶然の重なりだろうとは思いますが、昔のお客さんの多くが病院に入ってるっていう部分…。私の周りでも80年代からずっとゲームを楽しんでる人たちはいますが、こんな話聞いたことない。


……まあ、このころ(2005年)はまだ、例の、マスコミが大喜びで食いついた「ゲーム脳」っていうヤツが取り沙汰されてる時期だからなあ。オーナーさんもそうした情報と、周辺の偶然が一致して、多少の不安を感じていたのかもしれません。


それにしてもなあ。昔、TVが日本に普及しだした頃、文化人やマスコミが得意顔で「テレビ=一億総白痴時代」っていう警鐘を鳴らしてた時代があったはずなんですが、あれ、どこ行ったんですかね。もう誰も覚えてないんでしょうねえ……特にマスコミの人たちは。


次回は、この記事についたコメントをお送りします。面白いことになっております。



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posted by gyanko at 21:00 | Comment(0) | ゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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