2009年07月06日

海外サイトが選ぶ日本のマンガ・トップ20 -その1-

ここのところ、続き物のエントリが続いたので、短めの軽い話題を探していたところ、About.comで「必読マンガ・トップ20」というのを見つけました。


正直、About.comは、平均的な記事を網羅した薄味サイトという印象しかなかったので、少し迷ったのですが、ガイドのかたのプロフィールを読んで、気が変わりました。


ここでガイドをやってらっしゃるのは、カリフォルニア在住の日系3世のDeb Aokiという女性です。マンガ、本、音楽等のレビューを書かれるかたわら、ご自身もHonolulu Advertiserで『Bento Box』という四コマ・マンガを連載されていて、これがほのぼのしていて、とてもなごみます。

最新の四コマこのかたのサイトで読めますが、まずはご紹介がわりに翻訳。両方開いてお読みになってみてください。


(1) 「ちょっと、あなたなにやってるの?!」
「なにって、カウンター拭いてるんだけど」

(2)「ピンクのスポンジはペットのお皿用なの!ブルーのがカウンター用!」

(3)「だから、ブルーのを使ってちょうだい」
「うん、わかったよ…」

(4) その後。
「ちょっと、あなた! どうして赤のまな板、使うのよ?!」
「…………はああ(ため息)」



赤のまな板っていうのにも驚きましたが、このマンガについた、ご自身のコメントがまた興味深いです。

私の姉妹の色分けスポンジの話です。こんなこと、マーサ・スチュワート(訳注:米国のライフ・コーディネイター、実業家。カリスマ主婦)にでも教わったのかしら?

マーサ・スチュワート……。教わる…。


……もしかして、アメリカの一般家庭ってスポンジを色分けして使わないんですかね?


シンク用、食器用、ペット皿用などのスポンジを色で分けるのはもう日本では定着した習慣だと思っていたので、日常的すぎて疑問に思ったことすらありませんでしたが、あるいは世界的に見れば珍しいことなのかもしれません…。



↓まな板。ピンクとグリーンなら、ありました。ちょっとカワイイですな。

カラーズ 食器洗い乾燥機対応 まな板 グリーン C-348 カラーズ 食器洗い乾燥機対応 まな板 ピンク C-345



この他にも、サイト内の各所で、このかたのマンガを読むことができます。(こちらこちらも、エッセイ・マンガ風で楽しいです)。

日常習慣の違いは当然あるにしろ、個人的には、その違いが面白くもあり、日本でも『まんがタイム』あたりに、日米の生活習慣の違いも付記して載せたら、人気が出るんじゃないかと勝手に思ってしまいました。マンガとしても、どれも安定していて、ほどよく面白いのが良い感じです。


少し話が逸れますが、この、ほどよく面白いというのは、娯楽作品には結構、大事なことなんじゃないかと思います。以前、『あずまんが大王』のエントリでも書いたのですが、大笑いさせたり、興奮させたり、感動させる娯楽ももちろん素晴らしいのですが、人間、疲れているときは、感情を大振りする負担は避けたいものです。悪意のない、穏やかなもので、安らかに少し楽しみたい。

西岸良平秋月りすが売れるのも、そうした需要が大きいのじゃないかと思うことがあります。



さて。前置きが長くなりましたが、こういうマンガを描かれるかたが、いったいどんなマンガをトップ20に選んだのか。こう考えると、単純にAbout.comが選出したトップ20というより、少なくとも興味の度合いが増す気がします。


また続きものになってしまいましたが、それでは、20位から順番にお送りしていきたいと思います。



マンガの楽しさを知るのは初めてですか? まずは、なにより先にこのベスト・ランキングをチェックしてみてください。このトップ20リストには、全年齢層、さまざまな嗜好の人にお薦めできる作品が入っています。子供や十代向けのアクション満載な少年マンガ、ロマンティックな少女マンガ、大人向けの最先端のグラフィック・ノベル、…きっとあなたの心を動かすマンガに出会えるはずです。


第20位 『The Push Man And Other Stories
著者:辰巳ヨシヒロ



The Push Man And Other Stories 劇画漂流 上巻 劇画漂流 下巻 大発掘

辰巳ヨシヒロの気骨のある、濃いマンガの世界には、くりくりした愛らしい眼をした少女も魔法使いのような忍者もいません。そのかわりに、あなたは日本社会の怪しげな暗部をかいま見ることになります。絶望しきった魂に出会い、街の現実の中の彼らの生活を経験することになるのです。これは、大人の読者のために、最先端のアーティストが描いたアバンギャルドでオルタナティブなマンガの偉大なる作品集です。



恥ずかしながら、私はこのかたを知りませんでした。調べてみたところ、御年79歳になられる劇画の大家で、ガロを中心に執筆、劇画という言葉はこのかたが創られたそうです。

海外で非常に評価が高く、2005年にフランスのアングレーム国際漫画祭特別賞受賞、2006年にTime誌のベストコミックス第2位。ご本人は、こうした海外での評価のおかげで、2009年の手塚治虫文化賞大賞につながったとおっしゃられているようです。

ちなみに、辰巳ヨシヒロの検索結果、20,700件。Tatsumi Yoshihiroが81,700件。どうやら、海外のほうが支援者も多く、作品も日本以上に復刻されている模様。

『The Push Man And Other Stories』は英訳ですが、カバーの絵があまりに心に刺さったので、買うことにしました。日本のマンガを英訳で読むはめになるとは…。


第19位 『犬夜叉
著者:高橋留美子



犬夜叉 56 (少年サンデーコミックス) 犬夜叉 55 (少年サンデーコミックス) 犬夜叉 54 (少年サンデーコミックス) 犬夜叉 53 (少年サンデーコミックス)


高橋留美子は間違いなく、最も人気のあるマンガ家の一人です。彼女が描く、ユーモアとホラーを混ぜ合わせたストーリー、心躍るアクションと忘れがたい登場人物たちは、彼女の作品を買い逃せない必読のマンガにしています。

『犬夜叉』では、現代の十代の少女、かごめが、侍と妖怪が同じぐらい普通に存在する日本の封建時代にタイムスリップします。そこで、かごめは半妖の犬夜叉と組み、四魂の玉を取り戻す旅に出ます。アクション満載、ユーモアと愛情いっぱい、『犬夜叉』は十代、若年層の読者が楽しめる作品です。


第18位 『BLEACH
著者:久保帯人



BLEACH 39 (ジャンプコミックス) BLEACH 38 (ジャンプコミックス) BLEACH 37 (ジャンプコミックス) BLEACH 36 (ジャンプコミックス)


この物語の主人公の一護は、平均的若者だというのに、平均的人生を過ごせてはいません。父親は育ちすぎた子供のように振る舞い、彼の妹たちは実際に子供で家中を走り回り、……そう、そのうえ、一護は悪霊を見ることができるのです。

それでもまだ十分ではないのか、一護は、今度は死神と出会うことになります。そうして、悪霊と闘い、悪霊の魂魄を成仏させる手助けをする、この死神の力と仕事を、偶発的な出来事によって、手にいれてしまうのです。こうなればもう、一護はただ悪霊を見ることができるだけの若者ではありません。彼は、虚(ホロウ)と闘い、ついには、彼の能力を好ましく思っていない、本物の死神に立ち向かうことになります。



『犬夜叉』も『BLEACH』も、アニメ化もされた、今更、説明の必要がない大ヒット作。
『犬夜叉』が全56巻、累計発行部数、4300万部以上
『BLEACH』が39巻までで、累計発行部数、5600万部以上
半端ないですな。


第17位 『火の鳥
著者:手塚治虫



火の鳥 1・黎明編 火の鳥 2・未来編 火の鳥 3・ヤマト編、宇宙編 火の鳥 4・鳳凰編


数千年に及ぶ壮大な物語です。『火の鳥』は、人生、死、愛、残虐、贖罪というテーマを探索する作品であり、読者を異なる世界、時代へといざないます。手塚治虫の傑作と言われ、間違いなく心を奪う筋書きと見事なアートワークを提供してくれます。



手塚治虫の未完のライフワーク、『火の鳥』。この記事のために調べて初めて、このマンガがいずれ『鉄腕アトム』等の手塚作品とつながる予定だったことを知りました。ほんっとに壮大な構想だったんだなあ…。『鉄腕アトム』のお茶の水博士は、『火の鳥』の猿田の子孫という設定だったそうです。


第16位 『ドラゴンボール
著者:鳥山明



ドラゴンボール 完全版 (1)   ジャンプコミックス ドラゴンボール 完全版 (2)   ジャンプコミックス ドラゴンボール―完全版 (03) (ジャンプ・コミックス) ドラゴンボール―完全版 (04) (ジャンプ・コミックス)


非常に独創的で、まさに楽しい娯楽作品です。『ドラゴンボール』は、中国の物語『西遊記』に影響を受け、冒険譚として連載をスタートしました。猿のしっぽをもった、妙に強い小さな男の子、悟空は、願いを叶えてくれるドラゴンボールを集めるために、冒険の旅に出ます。

冒険の途中、寄せ集めのようなざまざまな仲間たちに出会い、敵と出会い、闘いを挑まれ、煽られ、そして史上最高の武術家の一人となるために教えを受けます。

『ドラゴンボール』は、その興奮の余波を受けて創られた『ドラゴンボールZ』とともに、『NARUTO』や『ONE PIECE』のような、あとに続いた、あらゆる世代の少年マンガの作家にインスピレーションを与えています。



全世界発行部数、3億5000万部だそうです……。こういうのを鬼のような数字というんでしょう。もしかして、聖書の次ぐらいに売れてるんじゃないでしょうか。



短めですが、今宵はここまで、で。明日と明後日で、残りの15本をやろうと思っております。



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posted by gyanko at 21:00 | Comment(4) | マンガ・アニメ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
  1. 20位が随分渋い・・と思わせて犬夜叉w
    こういうのって、古い名作と現在のベストセラーの間にも、星の数ほど作品があるってことを忘れそうになりますね。それが積み重なって今があるんだけども。
    まあ私も20挙げろといわれても困りますけど。

    聖書の次のベストセラーってなんなんでしょうね。
    よく聞くフレーズだけど、人によって言う事が違うw
    シャーロックホームズ、ドンキホーテ、星の王子様 etc...
    しかし3億5千万ともなるとDBは有力かもしれませんね。
    漫画を数えて良いのかわかりませんけど。
    Posted by ぞの at 2009年07月07日 12:35
  2. 私も同じことを思いました(笑
    このガイドのかたも、たった20個の中に、
    いろいろ網羅しようと思って、苦労された気がします。

    シャーロック・ホームズですか!ありそうですねえ。
    著作権切れしてる作品は、どこでどれだけ発行されているか、
    なかなか把握できなさそうですが、ホームズはかなりうなづけますよね。
    Posted by at 2009年07月07日 22:26
  3. ↑すみません、自分の名前、入れ忘れました…
    Posted by gyanko at 2009年07月07日 22:27
  4. まな板だのスポンジだの
    使い分けるのが当たり前って感性が在り得ないと思う
    どれだけ狭い文化圏に住んでるのか知らんが
    当たり前だと思うなら当たり前に毎回説明するべきだろう
    Posted by   at 2013年07月04日 13:32
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