2009年07月29日

海外の評価 - 宮本茂 - その2

宮本茂特集第2回です。

ここ数年、米誌Timeで『今年世界で最も影響力のある100人』の一人に宮本茂が選ばれているのは記憶に新しいところですが、今年もやはり100人のファイナリストに選出されています。今日は、そのノミネートの記事を2007〜2009年とまずは続けてお送りいたしたいと思っています。


ちなみに、このTime 100という企画は、100人のファイナリストが米誌Timeによって選出された後、ネット投票によって順位が決まるのですが、2006年の第一位は韓国の歌手、Rainでした。2007年が宮本茂、2008年が4chanの管理人、21歳学生、moot、ことChristopher Poole。

宮本茂はまだしも、Rainやmootを世界の人はどれだけ知っていたのか…。
ネットで盛大な企画があったのだろうと思いますが、おおかたの地域で声が一つだったのは想像に難くございません。つまり、


「誰、それ」


っていう。


冷静に言えば、宮本茂ですら、ネルソン・マンデラオバマウォーレン・バフェットオプラビル・ゲイツローマ教皇ベネディクト16世ダライ・ラマを抑えての1位というのは、多少無理がある印象が否めないぐらいです。


自由への長い道―ネルソン・マンデラ自伝〈上〉 ダライ・ラマ自伝 (文春文庫) 思考スピードの経営 - デジタル経営教本 (日経ビジネス人文庫) 教皇ベネディクト16世バースデイ・コンサート [DVD]


そんな事情ですので、Time 100に限っては、これはもう毎年の順位よりは、選出回数のほうを気にかけたほうが面白いかもわかりません。(参考までに、最多ノミネートは7回で、オプラ・ウィンフリィ。5回がヒラリー・クリントン。)



さて、またしても前置きが長くなったところで、2007〜2009年のTime 100ノミネート、宮本茂の記事です。


2007年 Time 100候補
宮本茂

Johnathan (Fatal1ty) Wendel(訳注:50万ドル以上の賞金を稼ぎ出している28歳の米国のFPSプロゲーマー。)


僕は、自分が4歳のときに任天堂のゲームで遊んでいたのをまざまざと思い出すことができる。控えめに言っても、あれが僕の人生を永久に変えたと言っていい。

18歳のとき、ゲームは僕の人生になり、僕はプロのゲーマーになることを目指した。そうして、過去7年間、僕は5つのゲームをプレイし、12の大きなタイトルを取ってきた。

ハイスペックのPCでチャンピオンになっていながらも、僕はやはり、楽しみとリラックスのために任天堂に手を伸ばすし、最初の任天堂のゲーム機で子供の頃に遊んだときと同じ情熱と喜びをもってプレイしている。

今年は、Wiiの中毒になっていて、テニス、ボウリング、ゴルフといった、これまで僕が人生で楽しんできたスポーツへの挑戦を再現しているところだ。このクリスマスには、ビジネスパートナー全員にWiiを贈りもしたし、祖母といっしょにWiiで遊んですらいる。(祖母のお気に入りは、Wiiボウリングだ。)

僕の祖母のような人々にもゲームに触れさせ、楽しませてくれるということ。これは、Wiiの制作チームのトップである宮本茂が、僕が毎日生きている世界への扉を、これまで訪れたいとすら思っていなかった人々に開いてくれたということだ。宮本は僕たちに、ゲームはすべての人のためのものだということをわからせてくれる。ゲームというものが、人々をいっしょにさせる、社交的で行動的なものだということを理解させてくれる。

僕は、競技ゲームという世界が他のスポーツと同様に、プロスポーツとして正しく捉えられるよう願っているし、プロのフットボールやバスケットボールと同じように、ゲームの世界でタイトルを取ることで人生の残りを送っていきたいとも思っている。宮本sanと、任天堂の彼の独創的なチームのおかげで、これは少し楽な仕事になっている。

彼らは、僕に、自分が愛する世界へ出発させてくれただけではなく、ゲームの世界に恩返しをする気持ちや、世界中の何百万人ものゲーマーに力を与えるという役割をも与えてくれた。もし、彼のゲームの世界での仕事に、ひとかけらでもいい、僕が貢献できるなら、光栄に思う。


編集部注:Fatal 1tyはプロのゲーマーであり、DirecTV(訳注:北中南米地域の衛生放送サービス)やNews Corp.'s Championship Gaming Series(訳注:プロゲームのリーグ)のスポークスマンであり、コメンテーターでもある。●



この記事を書く際に、驚いたのは、Johnathan (Fatal1ty) WendelがWikipediaでプロフェッショナル・エレクトロニック・スポーツ・プレイヤーと呼称されていたことです。世界初のニュース雑誌として1923年に創刊された天下のTimeが、彼に寄稿させていることを見ても、すでに米国では、少なくともFPSゲーム(訳注:主人公視点のアクションゲーム)がスポーツとして、あるいはFPSゲーマーが1つの職業として認知されはじめているのかもしれません。

(ついでに、宮本茂にsanやMr.を付けるのは、海外の記事では割とよく見ます。尊敬の現れなんでしょうね。)


2008年 Time 100候補
宮本茂
年齢:55
職業:ゲームデザイナー
Time 100選出回数:1

評価点:
マリオ』、『ドンキーコング』、『ゼルダの伝説』を創っただけではまだ足りないとばかりに、現代ゲームの父はまだ、任天堂とそのベストセラー・コンソール、Wiiのためにシリーズを創りつづけている。彼の最新作『スーパーマリオギャラクシー』は、古い陳腐な重力を軽やかに跳ね回るものに創造し直し、ゲームの物理学を再び作り替えてしまった。

疑問点:宮本茂は、ゲームで遊んでばかりいる、でっぷり太った子供たちのために重力を引っくり返せるのか? 宮本自身は、『Wiiフィット』の目的は、痩せることではなく、バランス・ボードを使って全身に気を配ることで、自分の体に意識的になることだと語っている。アテローム性動脈硬化になる前に、意識的に外に出るほうが先じゃないのか?●



2009年 Time 100候補
宮本茂
年齢:56
職業:ゲームデザイナー
Time 100選出回数:-

評価点:
『ドンキーコング』、『ゼルダの伝説』のような古典作品の指揮をとってきた任天堂の巨匠は、また一つ、習慣性ゲーム『Wii Fit』をヒットさせ、成功を収めた。『Wii Fit』は見た目にも軽快で、触ってわかる直観性をもっていたが、売上も実に軽快だった。米国での初週売上は25万本にのぼる。

疑問点:Wiiにはもっとより良いゲームが必要だ。上の記述と矛盾しているって? たいしたことではない。『Wii Fit』はあまりの売れ行きの凄さに何ヶ月も店頭で見つからなかったのだ。そこで、『マリオカートWii』と『インディ・ジョーンズWii』(日本未発売)が実に素晴らしいゲームだったというオチなのだ。●



宮本茂は、Time 100の候補としてだけではなく、WiiやWii Fit関連、Timeに寄せられた読者からの宮本茂への10の質問等、何度もTimeの記事になっています。明後日、お送りする記事もやはりTimeの記事であり、宮本茂がゲーム界のスピルバーグと呼ばれる由縁となった記事でもあります。



予定では、今日は宮本茂の誕生日の記事もいっしょにお送りする予定だったのですが、ドラクエからこちら、寝不足でいけません。……本日はこれにて失礼させていただきます。中途半端なエントリで申し訳ない…。



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posted by gyanko at 21:00 | Comment(5) | TrackBack(0) | ゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
  1. 携帯から見ると7ページぐらいになって大変です。他の記事では20ページぐらいになってるのもあります。設定か何かで1ページの情報量が増えても問題ないので半分ぐらいのページに出来ませんか?
    Posted by at 2009年07月29日 21:14
  2. 新たなゲームジャンルを生み出したり、そのジャンルを革新したりと、細分化されたそれぞれの市場で活躍しているクリエイターは世界にたくさんいますが、市場そのものの拡大という、ゲーム産業全体に関わる業績においては、宮本氏及び任天堂に並ぶものはないんですよね

    その割に任天堂の評価が日本で低いのは、やはり日本のゲーム産業が実質的に任天堂から始まって、当たり前のように消費されてきたからでしょうか
    ニッチな市場で細々とやってきたPCゲームや、アタリショックを経験している米国人にとっては、任天堂の快進撃はさぞ衝撃的だったでしょうね
    Posted by at 2009年07月29日 23:42
  3. 携帯だと1頁の情報量が少ないのでしょうか。seesaaのモバイルの設定はたいしたことができません。どなたか解決法をおわかりになるかたがいらっしゃいましたら、お教えください。


    >当たり前のように消費されてきたからでしょうか
    あまり意識的になることがないのかもしれません。宮本茂が日本で評価が低いのは、私としては意外と言いますか、かなり残念です…。
    Posted by gyanko at 2009年07月30日 22:35
  4. ウメハラはこういうコメントできるだろうか
    ジャスティン狩りの合間にスピーチの練習もしてくれたらと願う
    その点、高橋名人は安心
    Posted by 犬彦うがや at 2009年08月03日 10:18
  5. >2006年の第一位は韓国の歌手、Rainでした。
    ウリナラ版田代砲の悪寒

    ネラーのは悪ふざけだと分かるけど、かの国はマジでやるから
    キモ過ぎる
    Posted by at 2009年08月04日 21:31
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