2009年08月10日

天野尚 - 世界が知るネイチャーアクアリウムの巨匠 -

天野尚(あまのたかし)と言っても、ご存知のかたはあまり多くないかもしれません。かく言う私も、アクアリウムが趣味の友人がいなければ、おそらく一生、このかたの名前も素晴らしい作品も知らぬままだったのではないかと思います。

まずは、天野尚の作品をご覧ください。(クリックすると大きくなります。)

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素晴らしいですなあ…。

天野尚は、世界的に著名なアクアリストであり写真家であり、これもまた、世界に名高いアクアリウム関連製品会社、アクア・デザイン・アマノ(通称ADA)の創業者でもあります。世界で初めて「自然界の水景をあたかも切り取った様に再現する『ネイチャーアクアリウム』を提唱し」、言ってみれば、アクアリウムの世界に日本庭園の世界を創造した人です。


参考までに米国Wikipediaから解説を抜粋します。

天野尚は、写真家であり、デザイナーであり、アクアリストである。アクアリウムへ関心から、アクア・デザイン・アマノを創業した。

天野尚は、淡水アクアリウムの世界で最も影響力のある人間の1人。侘び寂びや禅における岩組みのような日本庭園の概念をアクアリウムの世界に導入したことで大きな評価を得ている。彼の水槽構成は、水草にしばしば岩や流木を配し、入り組んだ、典型的非対称構成(だが、調和が取れている)になっている。彼のアクアリウムは、外観を自然に似せていることで名高く、また芸術として評価されている。

また、グロッソスティグマ・エラティノイデスやウキゴケをアクアリウムに取り入れたり、藻の繁殖を抑える手段としてエビを使ったことでも名を馳せた。
淡水エビのある種は天野にちなんで、「アマノエビ」または「ヤマトエビ」と名付けられている。この種のエビが大量の藻を食べるという特質を発見後、天野は地域の店に数千匹の大和エビの特別発注した。これ以来、大和エビは、淡水水草アクアリウムの必需品となった。

天野はまた、ADAとして知られるアクアリウム器材のラインの開発も行なっている。米国のTropical Fish Hobbyist (訳注:1952年創刊。毎月22,600部発行)には、天野による「ネイチャー・アクアリウム」の記事が毎月掲載されている。

アクアリウムや淡水水草、淡水魚に関する3部作『Nature Aquarium World』(T.F.H.出版、1994年)
、また、『Aquarium Plant Paradise』を著した。


このかたと、ADAの世界的名声は、アクアリウムの趣味をもたない人にはちょっと想像ができないほどのもので、以前、前述した友人の知り合いのアクアリストが複数名、ヨーロッパから来日したときも、彼らはさっそく連れ立ってADAのある新潟へ詣でました。

新潟へ出発する前夜など、全員から「緊張するー、緊張するー。天野さんって、どんな人か聞いたことある?」というようなことを盛んに聞かれ、「いや、全然知らない」と最初は言っていましたが、あまりの彼らのテンションの高さに面白くなってきまして、「まあ、こういうナチュラリストというか、自然派の人というのは、日本ではだいたい、気難しいと相場が決まっています。デカい声で話したりすると、しっ、風の音が聞こえない!とか怒られるかもよ」と言うと、「まじでーーーー」と本気でびびっておりました。


米国アマゾンの天野尚の著作『Nature Aquarium World』には28件のカスタマーレビューがついています。評価も高いです。
5つ星:17件
4つ星:9件
3つ星:1件
2つ星:1件


その中から、最も役立つ評価された順にレビューをご紹介します。
34人中34人が役立つと評価したレビュー。

評価:★★★★★ コーヒーテーブルの上のインスピレーション

調和のとれた水の「絵画」の中に配された水生植物や繊細な魚たち。その絶品の美しさに完全に心奪われたいと思うなら、買ってください。水槽に切り取られた美と天野の達人ぶりを見てしまえば、誰しも水生植物のアレンジと世話に興味が湧くはずです。英訳が少しぎこちないですが、この本の要は素晴らしい写真です。インスピレーションのためにこの本を購入してください。けれど、天野レベルのアクアリウムを作ろうと、一歩進んで詳細に立ち入ろうなどと思ってはいけませんよ。少なくとも、CO2システムがない状態では(天野のシステムはこれがないとだめだと思います)。それと、近所のペットショップに駆け込んで、天野の使っている植物を山ほど注文しようとも思わないように。この言葉がどう響こうと、私は他のレビューもすでに読んでいるんです。だから、事前に警告したわけです。私の全体的感想は、これは必ず買うべき美しい本だということです。備考:平均的家庭に見合うアクアリウムのサンプルが見たいとか、200ガロンの水槽はもってないという人なら、第2巻を薦めます。これは小さい水槽をきっちりと取り扱っています。印刷処理やページのレイアウトは、第1巻ほどの壮麗さはありませんが、より実際的なサンプルを見れるでしょう。



次は14人中14人が役立つと評価したレビュー。

評価:★★★★★ 天野は1リットルの水槽ですら傑作に変えてしまう。

第2巻の写真も、レベルは第1巻と同様だが、構成と情報は、より良い。載っているのは、小から中サイズの水槽だ(1リットルから15リットルまで)。各水槽のデータは第1巻とほぼ同じ体裁だが、魚や植物の学名が掲載されている。天野は、最小の水槽ですら、これほどまでに繊細で美しいセットアップを作ってしまうのだ。本当に信じられない。



海外のアクアリストのフォーラム、fishloreAuascaping Worldでも、天野尚の名前はさまざまなスレッドで何度も語られていました。この中から、スレッドをいくつかご紹介します。

まずは、こちら

■天野尚の素晴らしい水槽!!!

この中に天野尚のファンがどれだけいるのかわからないけど、もしファンじゃなくても、これから僕が見せる画像を見れば、ファンになるだろうね。天野尚の本、『Nature Aquarium World』の第1巻からのスキャンだ。水槽のデザインはすべて天野尚によるもの。僕的には、天野尚は、水草アクアリウムの世界一だ。この本は3巻セットなんだけど、おそらく2〜3巻は1巻以上に美しい写真が満載のはず。絶対、第2巻も買うよ。興味がある人のために、第1巻から画像を貼っておく。天野尚の水槽は、極上の植物水槽のサンプルだと思うよ。(訳注:写真はこちらから。)

■息を飲むね。彼のデザインは大好きだ!

■こんな水槽がほしいよ。僕のところに天野を寄越してくれないか?

■彼の水槽はすべて素晴らしいんだ。疑う余地がない!これなんか、部屋の中にもう1つ窓があるみたいじゃないか? この水槽どのぐらいの大きさなんなんだろ。300ガロン以上はありそうだ。いや、500はあるか?

■とてもシンプルに見えるけど、ただただゴージャス。水晶のように澄んだ水、底を覆うベッドのような草。まるで、牧草地に見えるよ。

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■ドワーフヘアーグラスっていう草に見える水草よ(前面にもってくる水草としてはまさにビューティフル。水槽の底を草地のように見せてくれるの。)とにかく、天野尚のデザインの中の植物はどれも素晴らしいの、魔法の手だわ!

天野の水槽のスライドショーだよ。本当に素敵なアクアリウムだ。いつかこんなふうな水槽に作りたい。特に2枚目の牧草地のような写真、本当に素晴らしい。



次は、天野尚の現在の立ち位置がわかるコメントを。

■天野尚を評価するスレッド

天野尚の本を読み終わった(正直なところ、第1巻だけだが)。彼の水槽のいくつかを見て、こう認めざるを得ない。僕は彼の考えに感銘を受けた。彼の水槽は、水の中の天国だ。天野のデザインはシンプルなのに、あまりにも素晴らしい。写真を撮ることが、ネイチャー・アクアリウムへの彼の情熱の端緒のように思えたが、彼は間違いなく創造的レイアウトの達人だ。彼のレイアウトは何年でも保つ。しかも、明らかに撮影用のその場限りのセットアップじゃない。

この人は芸術家だ。そしてまた、プロの写真家だ。植物水槽のグルだ。そうして、なによりも一人のアクアリストだ。いろいろ検索して、天野の著作と彼が書いた記事のこと、それから、こうした彼の著作のおかげで、新しい人たちがどれだけこの趣味に足を踏み入れたかということを学んだよ。彼を嫌う記事に出くわしたこともある。過大評価だって言うひともいたね。僕は、どんな評価であっても差し引きなく勉強してみてる。けれど、天野が神の地位に値しようとしまいと、僕ですら、どっちかと言えばまだ経験が浅いアクアリストで、植物水槽は入門したばかりの僕ですら、彼のこの分野への貢献は否定できないし、尊敬せざるを得ないよ。

僕が読んだもの、見たものぜんぶから、正直に言えることは、僕にとっては深遠なる衝撃だったということだ。天野の考えを心に留めて、僕の55ガロンの水槽を作り、ゴホゴホ、作り直そうと思う。小さな空間に宇宙を作ろうと思うよ。長い道のりになるだろうけど、僕の目標は偉大なアクアリウム・デザイナーなることと、改善しつづけていくことだから。いろんな事故を起こすだろうことはわかりきってるけど、「幸せな事故」、つまり僕の元々のビジョンよりもっと良いものになるような事故を探していくつもりだし、そう願ってる。

■この人の影響力は物凄いよ。議論するようなことじゃない。Aquabid(訳注:アクアリウム版ビッダーズ)じゃ、毎月、(彼がよく使う)クリスマス・ツリー・モスがどんどん出てる。天野のお気に入りの他の品種も同様。彼がウェブサイトで取り上げられるのも、どんどん増えてる。彼は、主力のアクアリスト月刊誌に記事も書いてるし、賞金の高いコンテストも主催してる。彼が芸術の天才かどうかは、人それぞれだと私は思うけどね。
禅の石庭を見て、砂利って呼ぶ人がたくさんいるでしょ。ああいう人たちが、彼を「天野sama」って過剰に言う人たちなんでしょうね。


どちらのかたも、奥歯に多少モノが挟まった物言いです。神がかった地位にいる、大変に高い評価をされている、けれど、過剰な崇拝が反発も呼んでいるということなのでしょう。


さて、たった1回で天野尚をご紹介するとなると、かなり駆け足になっておりますが、最後にこの天野尚のADAが主催するコンテストについて。こちらのコンテストもなかなか知名度が高いようで、フォーラム内にコンテストにエントリする人への激励スレッドが立っていました。

■ADAコンテスト:皆、僕の幸運を祈っててくれ。

また今年もこの時期がきた。庭園水槽のグル、天野尚のアクア・デザイン・アマノが、今年のエントリ要項を発表した。「国際水草レイアウトコンテスト2008」だ。興味がある人のためにリンクを貼っておく。けど、気をつけるように。このコンテストは、世界中から庭園水槽のベストの中のベストが出る。
僕は、自分の『神秘の沼地』の水槽を今年エントリするんだけど、ナーバスになってしまってる。けど、先月、「今月の水槽」に選ばれて、みんなが良いって思ってくれたことははっきりしてることだから、世界でどれだけ通用するのか見ててほしい。幸運を祈ってくれ。僕にはその力が必要なんだ。

昨年は1150人がエントリーしたみたいだ。トップ1000には入りたい!(笑



このかたは、本当にたくさんの激励を受けていました。結果はどうだったんでしょうね。今年の国際水草レイアウトコンテスト2009の発表は、明日11日です。エントリは51カ国、1342人。

結果発表はこちらのサイトです。



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posted by gyanko at 21:00 | Comment(8) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
  1. 興奮しました。こういう日本人がいらしたんですね。
    この方は作品も素晴らしいですけど、16年間競輪選手だった、ていうのがすごいですね。
    Posted by 猫七 at 2009年08月10日 22:47
  2. 一時期水草水槽に嵌ってたけど、難しかったです。
    天野氏のデザインは、真似事すらできない…。
    酸素をびっしりつけてなおかつ沈んでるリシアとか、びっしり繁殖してコケ一つないグロッソスティグマとか。自然界というより、絵画の世界ですね。

    当時水草水槽の世界でダントツで有名なのがダッチアクアリウムというオランダ式の水草密集水槽でした。天野氏のデザインは海外では受けないのかなー?と思ってたんですが、さすがに有名になられてるんですね。
    Posted by at 2009年08月10日 22:55
  3. 競輪とアクアリウムというのが無縁すぎて、私もびっくりしました。

    実は私も、数年前、友人のヘルプを受けつつ、小さい水槽でやっておりました。本当に難しかったです。現在、水槽は友人の元で活躍しております…。
    Posted by gyanko at 2009年08月11日 04:55
  4. 自分で自分のデザインを侘び寂びとか言ってるのかなあ。周りがそうはやしているだけならいいんだけど。
    Posted by at 2009年08月14日 09:38
  5. 自分が知らない趣味の世界の話題ですが
    楽しく読ませていただきました
    管理人さんこれからもおもしろい記事をよろしくです
    Posted by yuki at 2009年08月17日 01:39
  6. いつも楽しく記事を拝見させていただいてます
    これからもおもしろい記事をよろしくです
    Posted by yuki at 2009年08月17日 01:51
  7. まさに盆栽や華道の世界ですな。
    部屋の片隅に自然の雄大な世界や美しさを配置する。
    日本人こういうの好きだね
    Posted by at 2009年08月17日 11:30
  8. あなたの 会社内で 不倫がありますよ! パートの俺の妻と結婚している男
    Posted by みつ at 2010年08月04日 23:34
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